初めての逃走劇!
なんかこの主人公全然喋ってない気がする…。
無口キャラかな?
後ろから聞こえる木の葉が激しく揺れる音と、
なにかが高速で這いずり回っているような音をBGMにしながら、
俺は必死に…それはもう必死に逃げ回っていた。
体がすごく丈夫になり身体能力がありえないほどアップしているのにも関わらず、あの木の化け物を振りほどけないでいる。
恐らくそれは地形のせいだろう。
なにか…恐らく木の根に躓きながらただがむしゃらに逃げ惑う俺。
木々の隙間を巧みにすり抜け着実に俺との距離を詰める木の化け物。
普段森で走ることなどなかった俺に比べあの木はここは生まれ育った地。
差が出るのは仕方がない。
言うならばここはあの木の化け物の『狩場』なのだ。
俺はその狩場に迷い込んだ子兎にすぎないのだろう。
すごく気に障るが今なにも考えないで立ち向かっても負けるに決まっている。
そして食べられるか、エ○同人みたいなことになってしまうのだ。
ならば無様でも逃げ回る他に選択肢はない。
まぁこの森さえ抜ければこんな木になんかに追いつかれないのだから、
森を抜けるまで俺の勝ちなのだ!
昔言ってたおばあちゃんの逃げるが勝ちの意味が今分かった!
さすおば!
なんて思っているとけもの道からちゃんと整備された道に繋がった。
まだ森の中だから油断は出来ないけどすごく走りやすくなった!
俺がスピードを上げるにつれ木の化け物もスピードを上げてくる。
木の化け物も走りづらかったのかよ…。
なんて思っているとなにかに躓き転んでしまった。
タイミング…。っと思っていると俺の体中に浮いた。
どうやら俺がさっき躓いたのは木の化け物がひっそりと伸ばしていた根だったらしい。
視界が上下逆になりワンピースのスカート?部分を必死に重力に負けないように支えてあげながら改めて木の化け物と対面した。
恐らく口だと思われる部分には人間の物だと思われる血がべっとりこびり付いていて、
ちびりそうになった。
てかちょっとちびった。
というかこの状況をどうにかして打破しなければ!!
と俺が慌てていると木の化け物のお口が開かれ俺はだんだん口に近づけられていく。
焦りが頂点に達し何も考えられず、ただじたばた暴れる。
すると捕まれてない方の足が奇跡的に根にあたった瞬間…。
ドガンッ!
っという言う音が鳴り捕まれていた足が解放された。
どうやら俺の蹴りが効いたようだ。
着地に成功し改めて蹴りが当たった場所を見ると、
恐らく当たったであろう場所が消し飛んでいた。
どうやら俺の足の指はものすごく丈夫らしい。
素足で走り回っていたのに痛みを感じなかった時点で
なんとなくわかっていたけど。
まぁなにがともあれ有効な攻撃手段が見つかったのだ。
さっき追い回された鬱憤ここで晴らそうではないか…。
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