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女神様はスピード狂  作者: 赤坂秀一
第六章 SFシーズン2年目
144/155

144 開幕戦からダブルヘッダー

スーパーフォーミュラ公式テストが鈴鹿で行われています。結菜のお姉さんがピットビューイングに来てくれた事で、結菜も嬉しいのかタイムが良くなって来ています。

 スーパーフォーミュラ公式テストを鈴鹿サーキットでやってます。今、午後からのセッション2が行われています。


 杏香(きょうか)は1分36秒台で走って、絶好調のようだけど、結菜(ゆいな)は1分37秒前半と今ひとつの調子です。折角お姉さんが来てるのに……


鈴木(すずき)オーナー、セッション2の後でお話を良いですか?」


 結菜のお姉さん光瑠(ひかる)さんがオーナーにそう言ってますけど、何が目的なんでしょう……


「えっ、話ですか?」


 話って何だろう、結菜の事なのかな……


「いや残念だけど、この後はスポンサーさんと会う約束があってね」


 そう鈴木オーナーが言いますけど……


「プロジェクトNinaとの契約継続の件ですよね」


 光瑠さんは、何故その事を知ってるのかな…… オーナーも疑問に思ってちょっと身構えています。


「えっ、何故それを……」


「私はプロジェクトNina広報の木村光瑠(きむらひかる)だからです」


 えっ!


「はあ、そうだったのか…… いや、スポンサーの方が、そろそろ来るはずなのに可笑しいとは思っていたんだよ」


 一気に脱力したオーナーでした。私もホッとしました。


「まあ、私も妹がどこまで走れるかというのも確認したかったので…… すみません、変な真似事をして」


 この人が、プロジェクトNina、スポンサーさんという事か……


「はい、解りましたそれじゃセッション2が終わった後に結菜も一緒に話をしましょう」


 鈴木オーナーがそう言ったことで、今度は光瑠さんが疑問に思っています。


「えっ、結菜もですか!?」


「うん、彼女はteamSHOWGOの広報兼ドライバーだから」


「えっ、結菜が広報?」


 光瑠さん、やっぱり驚いていますね!


「去年出来たばかりの小さなチームだから出来ることはみんなでやっているんだよ」


 オーナーはそう言って、ピットの方を見ています。その時……


美郷(みさと)さん、結菜が36秒台を出しましたよ!」


 菜穂子(なほこ)さんがそう言って嬉しそうに私の側に来ました。


「結菜は1分36秒985です」


「うん」


 また少し速くなったかな……


 その後、本日のセッションも終わりマシーンが二台ピットへ戻って来ました。


「結菜、走ったすぐで悪いけど広報の仕事だ」


「うん、解った! ちょっと着替えてくるね」


「美郷さん、広報の仕事ってなに?」


 杏香が水分補給をしながら私の側に来ました。


「チームの取材とかスポンサーさんとの話し合いとかね」


「美郷さんはやらないの?」


「私はそういうのは得意じゃないのよ! だからGMの話だって断ったんだから」


「えっ、ジェネラルマネージャーになる予定だったの?」


「うん、深田(ふかだ)GMと(かえで)オーナーがどっかに行っちゃったからね」


「ふーん、やれば良かったのに、勿体無い」


「ちょっと杏香!」


 まったく、他人事だと思って……


 でも、今回の話って契約継続っていうことだったけど、チームがスポット参戦じゃなくレギュラー参戦になったからだよね……


 まあ、杏香にとっては良い話だよね、F2へ行くまではチームを存続してもらわないとだし……


 まあ、今回の公式テストは、こんな感じで終了しました。取り敢えず、杏香も結菜も少しずつではあるけど、タイムが上がって来ているので、今シーズンは良い形でレースが出来ると思います。




 三月、いよいよ開幕戦です。今年の開幕戦は鈴鹿サーキットですが、今年はほとんどが1大会2レース制になっています。


 今回の鈴鹿が第1戦と第2戦のダブルヘッダーですけど…… その次の第3戦と第4戦も、もてぎでのダブルヘッダーです。


 こんな感じで、今年は年間に12レース組まれています。


「あれ、ウイングのロゴ変えたの?」


 杏香から訊かれました。ちゃんと見てるのね。


「あっ、プロジェクトNinaからロゴをウイングにも入れて欲しいと要望があってね」


「ふーん、スポンサーって意外と我儘なんだね」


 まあ、メインスポンサーだもんねって、そんな事言わないの……


「結菜のお姉さんだっけ?」


「うん、光瑠さんプロジェクトNinaで広報の仕事をしてるんだって」


「ふーん」


 という事で、ウイングに“Project Nina"のロゴが入り、タイヤメーカーの"Yokohama"のロゴはフロントノーズとフロントウイングに移動しました。


「おーいドライバー、出走準備」


 山口(やまぐち)君に言われ二人がマシーンに乗り込みます。


「杏香、結菜、今日はフリー走行だけど気を抜かないように、まずは軽く流して行こう」


「はい」


 私の指示に、そう返事をした二人でしたが、やる気満々でコースへ出て行きました。お願いだからリタイアとかしないでね……


「はあ、開幕戦はやっぱり緊張するね」


 (げん)さんが私の横でポツリとそんな事を……


「まあ、私達は良いですよ! でも、杏香達はこの緊張の中ドライブしないとだから……」


 私がそう言うと……


「いや、杏香は朝から早く走りたくてうずうずしてたよ! 結菜は知らんけど……」


「結菜も楽しみにしてたようですよ! 朝からずっと笑顔でしたから」


 結菜の件はオーナーがそう言ってます。


「あの二人は緊張感という言葉を知らないのかな」


 まあ、ハンドルを握るとそんな余裕はなくなるのかな……


「まあ、今日細かいとこの調整をしておかないと土日は本番だからな」


 今日は、大会初日だから午前と午後にフリー走行があるだけだもんね!

今年もスーパーフォーミュラが開幕しました。今年からはほとんどの大会が2レース制です。ダブルヘッダーって、結構きついんだよね……

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