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猫vsウサギ



猫の仮面をかぶった者と、ウサギの仮面をかぶった者の間に異様な空気が流れる。

猫仮面の仮面は狂気を感じるような怖い面だがウサギ仮面の仮面はおもちゃ売り場で売っていそうなメルヘンな面だ。


「仮面を外せ」

「そっちが外したらこっちも外すとしよう」

「それはできないな」

「じゃあ交渉決裂だ」

「・・・強引にでもはがす!」


猫仮面は手に持った武器をウサギ仮面に向かって投げる。

ウサギ仮面はそれをバク転して避ける。


(おっかないな。だけど投げる軌道がてんでダメだ。これなら避けなくても当たらないんじゃないか?)


「おとなしく死ね」

「それは無理な話だ」


ウサギ仮面は猫仮面に向かって走り出した。

ウサギ仮面は猫仮面の顔にめがけて上段蹴りをかます。

それを猫仮面は左手でかるく払い受け流す。

それと同時にしゃがみ込みウサギ仮面に回し蹴りを繰り出すがそれをジャンプして避ける。

宙に浮いて隙ができた所に猫仮面はパンチを繰り出し、それをウサギ仮面は受けてしまう。

だが空中でもしっかり腕でガードをしていた。


(武術にたけてはいるが威力はそんなにない。うーん、武器を使いたいな。変装の為に部屋に武器置いてきちゃったからな。仇になった)


猫仮面は懐から短剣を両手に取り出し、それを構える。

そのままウサギ仮面に襲い掛かる。

ウサギ仮面は武器が無い為、避けながら対応するしかない。

猫仮面はそんなの関係なしに高速で短剣を振り回す。それを猫仮面は器用に避ける。

一瞬の隙をついてウサギ仮面は猫仮面の背後をとった。


「こいつでおねんねでもしてな!」


ウサギ仮面は猫仮面を後ろから抱きしめた。


「くっ!」


そのまま持ち上げ地面に向かって猫仮面の頭を落とす。

見事なバックドロップが決まった。

猫仮面は少しの間倒れたままだったがまた起き上がる。

その間ウサギ仮面はというと自分の手をジッと見て考え事をしていた。



(こいつまさか・・・。でもあの感覚は・・・間違いない)



ウサギ仮面は考えがまとまると



「そろそろ作戦開始していい時間かな」



猫仮面に聞こえない小さい声でそう呟いた。

すると先ほどはぐれたもう一人の方へと走り逃げて行った。


「待て!(偽物だったなら本物が逃げ切れるまでもっと時間を稼ぐはず。それがこの短い時間で逃走するという事は・・・こちらが本物だな)」


猫仮面はウサギ仮面を追いかける。

途中で町に被害を出さない為にもウサギ仮面は家の屋根へとのぼり、屋根を伝って逃げ出す。

それを猫仮面もついて追いかけまわる。

スピードでは猫仮面の方が圧倒している為、簡単に追いつかれてしまうがその度にくる短剣による斬撃を避けてはまた逃げ始める。


「はやく捕まえないと逃げ切っちゃうぜ?」

「そうだな・・・埒があかない」


猫仮面は普通の斬撃や飛び道具では効果がない事を理解すると、走りながら左手を前に出し人差し指と中指をピンとたてた。



「その構えはまさか・・・魔法!?」



「・・・火遁、小火球しょうかきゅうの術!」



すると猫仮面の前に50cm程の火の玉が3つ程あらわれた。


(おまけに無詠唱かよ!)


ウサギ仮面の方へと火の玉は向かっていく。

ウサギ仮面も人差し指と中指をピンとたて正面から右へスッと動かす。

するとウサギ仮面の周りに透明に少し黄色がかった壁の様な物が出来上がった。

火の玉がその壁に当たると、そのまま同じスピードで猫仮面の方に反射してきた。


「っ!?」


猫仮面は咄嗟の事だったがすぐに順応し、それを避けた。


「詰めがあまいね。詰めが」

「・・・」



猫仮面は再び飛び道具をウサギ仮面に向かって投げ始めた。魔法による攻撃は諦めたのだ。

しかし飛び道具や短剣による攻撃は全て華麗に避けられてしまう。

そんな闘いが繰り広げられる中、二人はとうとう町の外へと出た。


(・・・もう着くな)


ルイとジークが罠を仕掛けた場所までもう少しだ。




「いい加減諦めたらどうだ?」

「殺すまで追いかける(あんな術は今まで見た事がない。相当な実力者。こちらが本物とみて間違いないだろう)」

「そうか・・・。ならそろそろ決着でもつけるか」



そう言うと例の大きな木の下まで行った所で立ち止まった。





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