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本物?偽物?



翌日、ルイとジークは朝一に雑貨屋で買い物をしていた。


「本当にこんな物で捕まえられるんだろうか?」

「大丈夫だ、俺を信じろ」


ルイは麻布や紐などを購入した。

どうやらルイ達は落とし穴で猫仮面を捕らえる気の様だ。


「穴掘りはジークに任せる」

「僕かい!?まあ自分が狙われてる訳だし構わないけど・・・。(無駄骨になりそうな気がしてならないなぁ・・・)」

「嫌なら素直に殺されるか?」

「勘弁してよ」

「はは!冗談だって」


ルイは偉く上機嫌だった。

おそらくこういう罠を仕掛ける作業などを考えるのが好きなのだろう。

自分のアイデアがうまくいく事しか頭に浮かんでいないルイは楽しくてしょうがない。

ルイ達は罠を設置するのに必要な物を揃えると、街を出て少し行った所に罠を仕掛けに行った。

猫仮面に後をつけられない様に周りをかなり警戒しながら進むのだった。後をつけられて設置する場面を見られては元も子もないのだ。

二人は目的地に辿り着いた。

とても見晴らしの良い草原に大きな木が一本立っている。そこを罠の設置箇所に選んだようだ。


「ここでいいの?」

「そうだ!で、ここに落とし穴を作るだろ?」

「ふむふむ」

「からの?」

「おお、これは!」

「どうだ!凄いだろ!?」

「猫仮面はかなりの手練れだと思うけど、これなら本当に捕まるかもしれない」

「だろ!?ふははは!よしジーク、穴を掘るのだ!かなり深い穴をな!」

「あいあいさ!なんかルイ楽しそうだね!」

「まあな!罠を仕掛けるのが楽しいのもあるけど・・・」

「あるけど?」

「・・・いいんだよ。それより早く掘れ!」

「なんだよそれ」


ジークは購入したスコップを使って穴を掘り始めた。

ルイはジークと久々にこうやって共同作業をするのが楽しいと感じていたが、なかなかこっぱずかしくて言えないのだった。


「そういえばルイの魔法を使えばすぐ穴なんて掘れるんじゃ?」

「俺は魔法を使うのはあんまり好きじゃないんだよ」

「なんで?」

「なんかチートっぽいから」

「チート?」

「チートチート。魔法って本当に便利なんだよ。移動に魔法、戦うのに魔法、料理に魔法、仕事に魔法、なんでも魔法で解決できちゃうんだ。そういうのがどんどん自分をダメにする気がしてさ。俺は好んで自ら魔法を使わないな。ま、これは俺個人の考えだからまわりのみんながどう使おうが俺は構わないけど」

「・・・やっぱりルイは偉いね。でもさ」

「ん?」

「じゃあルイもそこで寝てないで手伝ってよ!」

「え~」

「え~、じゃないよ!」

「はいはい」


二人で穴掘り作業を始めた。二人でやった分あっという間に穴を掘る事ができた。

穴を掘り終え、罠を仕掛け終えた二人は町の宿へと戻った。


「よし、これで猫仮面を捕まえられるな」

「そうだね!」

「よし!」

「やるぞ!」



「・・・」

「・・・」



「よーし!」

「やるぞー!」








「「・・・」」





(ん?何かリンのいた祭壇に着いた時もこんな事があったような・・・)







「いやいつ襲われるのか分からないのにどうするんだこの作戦!」

「え!?ルイそこまで考えてなかったの!?」

「・・・考えてなかった」

「全然ダメじゃないか!」

「ああうるさいうるさい!なんか別の方法考えるから待ってろ!」




リンはまだ病室で寝こんでいる。

果たしてルイ達は猫仮面を捕まえる事ができるのだろうか。





-----------------------------------------------------------------------------------




あれから二日が経った。

そろそろリンも意識が回復しているだろうが、二人はリンに会いに行く前にやらなければならない事があった。

猫仮面の確保である。

ルイの目の前まで連れて行き、膝をついて謝らせるためにも二人は事を終えるまでリンには合わないと決めていた。

今二人は宿で夜の食事を終えた所だ。


「・・・現れないね」

「だな。もしかしてもうお前狙われてないんじゃないか?」

「そうなのかな。・・・散歩でもしに行く?」

「なんでお前と散歩しなきゃいけないんだよ」

「おびき出すためさ」

「・・・猫仮面よりも俺はお前に襲われそうで怖いよ」


散歩をしようと二人は宿を出た。

扉をバタンと閉めたその時であった。


「・・・!飛べ!」

「!?」


ルイは左に、ジークは右へと飛んだ。

すると元いた頭上から鋭利な物が5個ほど降ってきた。

二人は入口の上へと目を向ける。

そこには


「・・・でたな!」


猫仮面が入口の雨よけの屋根の上にたっていた。

街の中は真っ暗で目の前まで行かないと顔が認識できない。

しかし、その立ち方、風貌、例の武器から猫仮面である事は把握できた。


「・・・あの子は」

「!?(喋った!?)」

「・・・あの女は死んだか?」

「・・・おあいにく様だが多分宿屋でピンピンしてるぜ」

「・・・そうか。では任務を遂行するとしよう」


猫仮面は両手に例の鋭利な武器を持てるだけ持ち構えた。


「逃げろ!いつもの場所で待ち合わせだ!」

「了解!」

「行かせない」


猫仮面は走るジークを追いかけようとした。

が、しかし


「!?」


猫仮面の足が止まった。


「・・・」

「ん?どうしたのかな?猫仮面さん」

「・・・」

「追いかけなくていいの?」

「・・・どっちだ?」

「はい~?声が小さくて聞こえないな。仮面取った方がいいんじゃないの?」

「・・・お前がジークなのか?」

「さあ?どうでしょう?」


猫仮面の前には、金髪に青い鎧を着た男が立っていた。

しかし、その顔には





ウサギの仮面が覆いかぶされていた。





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