謎の少女と過去
謎の少女Side
「ねぇ、貴方。私ね、赤ちゃんが出来たのよ…。」
お姉ちゃん。私を捨てるの?
嫌だよ。
あの、おじさんは何者なの?
鬼影村に何の用事があるの?
『そうか。でもお腹の中の子は…。』
「貴方も知っていたのね。私が死んだらこの子は生贄になってしまうわ。未来は特別よ。生贄の候補になっていなくて…嬉しい。」
『未来。お前の妹さんだったな。』
私は別の部屋に居て話を盗み聞きしてる。
未来なんて名前嫌だ。
未来なんてないもん。
あの話が蘇る。
お姉ちゃん。苦しそう。
「アッ…痛いっ!っ…。」
昨日の夜から苦しんでいる。
おじさんは街に買い物に行った。
赤ちゃんなんて見た事もない。
「あぁあああ!」
『お姉ちゃん…痛いの?苦しいの?』
「両方だよ…あはは。」
(コツコツ)
『ただいま。』
「おじさん!お姉ちゃんがぁ!」
『大丈夫、大丈夫。』
そして、夕方の事だった。
「ッ―――!」
産まれて来た。
血まみれじゃん。
「ハァハァ…誰…?」
『女の子だよ。体は大丈夫か?』
「うん。」
お姉ちゃん。私を捨てないで。
産まれた私の妹は、女の子。
名前は「真凛」。
英語で海。
ただ、妹の右目は赤だった。
人にばれないようにしてもらいたいな。
『おい!杏奈!何故、死を選ぶ。』
「ありがとう。私は幸せでした。真凛は幸せに暮らしてくれるよね。私の親戚が居て良かったなぁ。未来…ありがとう。」
お姉ちゃんは屋敷の裏にある崖から飛び降りてしまった。
泣く暇なんてなかった。
おじさんは私に、鬼影村の話を詳しくしてくれた。
お姉ちゃんは生贄になる事は知っていた。
真凛の右目には過去の呪いが埋まっているらしい。
今日の悲劇も右目は知っているのかな?
早く、この村に起きた悲劇の霊を成仏させないと。
お姉ちゃんが生贄になって、半年。
おじさんは行方知れず。逃げたんだ。
残されたノートにはおじさんの過去が書いてあった。
私は独りボッチになってしまった。
食べ物も飲み物もない。
飢えに苦しむ毎日。
そして、私は死んだ。
私の魂が自分の死体を見つけ、地縛霊になった。
全てが憎くなって、全てを壊した。
「ユルサナイ。何ガイケニエダ。成仏サセテ。」
全ての過去を悲劇を消せるのは生贄の真凛だけ。
真凛が子供を作れば、生贄の呪いは消えない。
今のうちに全てを終わらす。
また来てくれてありがとう。真凛。
今の貴方は記憶がないけど蘇るよ。
右目があるんだから。




