すべての再開と条件
真凛の意識は戻らない。
無我夢中で走っていると親父の手帳を見つけた。
真守は仮眠を取ると言って寝ている。
【許してくれ未来…。俺は未来のお姉さんを助ける事が出来なかった。俺はただ鬼影村に行き真相を確かめたかったんだ。自分は馬鹿な事をしたと思う。未来ゴメン。俺は姿をくらますけど生きててくれ。】
親父…。
すると謎だった少女、未来が現れた。
「私は成仏できないの…最初の生贄は貴方達を殺そうとするわ…でもね私は…ううっ…。」
そう言うと姿を消した。
真凛Side
夢を見た。
何処か懐かしくて暖かい。
おじさんの声と女の人の声。
そして聞き覚えのある声。
私はこの村を知ってる。
私のお母さんは死んだって叔母さんから聞いている。
なんで右目が赤なの?
鬼影村に来てから体調が可笑しいの。
あの少女を見ると懐かしくて。
産まれた?私が真凛。
養子に出されたんだ私は。
私のお母さんは生贄だったのですね。
そんなのは嘘よね…。
嫌だ嫌だ…。私も死ぬの?
「私の妹真凛…。私は未来。お願いこの悲劇を繰り返さないで…お願い!」
『何で泣いてるの?』
「私は生贄じゃないのに死んでしまった…呪いを断ち切れなかった。だからっ!」
そこで薄暗い空間が消えた。
「んっ…。」
目を覚ますと海斗と真守が居た。
起き上がると海斗が告げた。
「真凛大丈夫か?それにお前は…生贄なんだろ?」
驚いた。何で知っているの。
「私は養子に出されたの…お母さんは死んだって。この鬼影村で生贄として。私も生贄なの。でもね、悲劇を断ち切ればこの空間から脱出できるのよ!」
そう言い前髪を横にずらした。
赤い目が海斗を見つめる。
「行くよ。」
真守を起こして危険な屋敷を探索した。
『ヤベェなこれ…目の前には死者が沢山通るし。』
「走りましょう…。大丈夫だよ。」
勢いよく駆け出す。
『何処へ行くんだよ!?』
真守が聞く。
「生贄を祭る祭壇へ行くの…そこならヒントがあるかも。」
地下室まで走った。
そこで見た光景は残虐で悲惨な光景だった。
「これ…全部死体…。」
次の瞬間に体に強い衝撃が走った。
「キャ!?」
床に押し倒された。
目の前には死者。
真守が死者に追いかけられている。
「静かにしてろ。」
声が遠ざかって行くと体を離した。
「ゴメン。」
「いいよ、それより探そうよ。」
祭壇には沢山の骨が置いてある。
地下室を探索してると手帳が出て来た。
しかもまだ新しい紙で。
「海斗君これ。」
「手帳だな。」
【この村に来て何年が経つんだろうか。海斗は成人してるといいな。真凛も。この地下室には生贄を静める力があるらしい。俺は村の探索を最優先する。】
「この手帳…新しい…お父さんは生きているわよ…。そんな感じが。」
「親父は生きてるのか…会えればいいな。」
その時だった。
『海斗かっ!?』
懐かしい声がする。
振りむけば見覚えのある顏。
「お父さん…!」
『海斗…何故ここに居るんだ!?死者が居るんだぞ。』
「お父さんが建てた屋敷に夏休みを使って来たんだよ。それにコイツ。」
『真凛か?』
あれがあのおじさん?
「真凛です…貴方がその私のお母さんの…。」
『記憶が残っているんだな。右目が赤だし。』
「あのっ…生贄を静めるにはどうしたら?」
『現在の生贄。真凛が初代生贄と戦う。そうしないと悲劇は続く。』
戦わないとなんだ。
背後から声が聞こえた。
『おじさん…生きてたの?私を捨てたの?ねぇ!』
それは未来だった。
『未来…俺は未来を置いて村を出た。すまない。』
『私…寂しかったんだよ。お腹が空いてたんだよ。なのにっ!』
『でも今会えたじゃないか。未来に会えて嬉しいよ。』
『許してあげる条件…。初代生贄は湖に今いるのだから殺して。真凛っ。殺さないとおじさんを殺すから。』
「えっ…でも。」
『真凛。お願いな。』
この夏の悲劇は終わりそうです。




