仲間と欠片
なんだろう。この屋敷には何かがある。
守りたい過去の記憶。
今は何も考えずに、探そう。
「隠れろ!」
真凛を押し倒す。
『な、何をするのよ!』
「いいから静かにしてて。死者が居る。」
目の前を死者が通る。
伝説が目の前で起きている。
「ご、ゴメン。」
『いいよ…。それより、花桜梨ちゃんと真守君を探さないと。』
「そうだな。」
屋敷を探索して行く。
床に穴が空いている…。
「気を付けろ。」
『うん。』
それにしても広いな。
死者がいる。
静かに通ろう。
(ギィィ)
『嫌っ!』
この声は花桜梨?
「花桜梨?」
『…うん…か、海斗さん?』
「そうだ。真凛も居るから。」
良かった。
無事みたいだな。
『真凛ちゃん!怖かったよ…。』
『怪我してない?大丈夫だからね。』
早く真守も探さないと。
(コツコツ)
ヤバい、この部屋。
逃げないと。
「逃げろ!早く!」
『う、うん。』
『嫌ぁあああああああ!来ないで!』
嘘…だろ?
[ギィイイイグッ]
花桜梨…。
『あぁ…海斗君…ゴボッ…』
死者が食べている。
(グチュグチュ)
血生臭い…。
当たりには贓物が散らばっている。
花桜梨の腹がエグれている。
「臓器?」
(ブチュッ)
「に、逃げるぞ!」
『力が出ないよ…。花桜梨ちゃん…が。』
「…真凛…。」
真凛を抱きかかえて走る。
此処には安全な場所などない。
何故、花桜梨が…。
『死んじゃったね…お兄ちゃん。でも、生きた魂をありがとう。花桜梨って女の子は、死ぬ予定だったんだよ。私には分かるから。この手記渡しておくね。これ以上、悲劇を繰り返さないで…私は眺める事しかできないから。早く、成仏させて。』
また、あの子。
何者だよ。本当に。
それにまた、手帳を。
【私の犯した罪は消えないだろう。許してくれ、妻と息子よ。私はいつかあの子に命を捧げよう。そして、産まれて来る子供にも。】
妻と息子…。
それに子の文字に見覚えが。
親父?嫌、違うよな。
『この手記…、意味があるような。』
真凛が囁いた。
「え?」
『何でもないよ…早く真守君を見つけないと。』
すると大声が聞こえた。
『よぉ、海斗と真凛。無事で何よりだ。で、花桜梨は?』
「真守も無事で良かった。花桜梨は…殺された。死者に。」
『殺されただと…。やはり、死者が此処にいるのか。俺も逃げて来た。あと、日記が落ちてた。』
日記?手帳の事か。
「見せろ。」
『あぁ。』
【私の命はそのうち消える。産まれて来た子供の名前は「真凛」にしよう。鬼影は危ないから養子に出して来た。久しぶりの町は楽しかった。海斗許してくれ。】
親父…。
集中しろ。何かが分かるはずだ。
「親父の手帳だ。」
『え…この真凛は誰?私…。』
『俺もまさかとは思ったんだ。』
俺と真凛は何者だ?
分からない。
「海斗お兄ちゃん…。貴方が海斗なんだね。そして、お姉ちゃんが産んだ私の妹、真凛。お姉ちゃんは死んでしまった。生贄だったから。私は衰弱死…。ユルサナイ…海斗達は帰るんでしょ?でもねェ、貴方達は帰れないヨ!まだ、謎が残っている。ユルサナイ…海斗お兄ちゃんのお父さんは私を裏切った。何処かに行ってしまった。」
訳が分からない。
『私は…誰なの…。』
真凛が可笑しい。
「真凛はね、私の妹。でも、この屋敷に来たら生贄になるんだよ。」
少女が消えた。
すると、目の前には死者が集まって来た。
「逃げるぞ!真守!」
真凛を抱きあげる。
『マジかよ。』
早く出ないと。
まだ、脱出できないのかよ。
俺らは大切な仲間を失い、悲劇の謎を知って行った。




