幕開け12
『…話を続けさせていただきます。人類は絶滅しました。そしてそれは人類だけの絶滅ではなかったのです。地球という星が終わりを迎えた瞬間でした』
『…でも、僕は生きているよ!?』
『そうですね。鏡也様は生きています』
そりゃそうだ。
現に今僕はここで、正体の分からない少女と会話をしている。
『辻褄が全然合わないんだけど、大丈夫かな??』
『問題ありません。これから徐々に辻褄が合うようになります』
少女は先ほどの冷たい言葉が嘘のように、微笑んでそう言った。
それにしてもまるで分からない。
少女の言うことはまるで別世界の出来事のようで、自分には全く関係してないような…そんな感じがする。
『人類が滅びた原因というのは、科学の異常な発達でした。人類は太陽をも簡単に操ることが出来るようになったのです。それが種となり、地球という星の機能を失う結果となったのです』
『…太陽を操る!?それは流石に不可能なんじゃ…』
『そうですね。流石に人類はまだその段階には足を踏み入れていませんでした。厳密に言えば人口太陽を作り出したのです』
『…イカロスの翼か』
『そうですね。人類は太陽に近づきすぎましたね。それが地球崩壊に繋がります』
『なるほど…。でもさ、そんなに科学が発達していたなら、月や火星といった他の惑星に移住していたんじゃないの??1』
『その通りです。人口太陽というのは、移住計画の段階で作られた物でした。各惑星で生活するにはこのままでは不可能だという結論になりまして、地球と同じ環境にすることを目的として、人口太陽を作る運びとなりました』
『でもさ…太陽一つで簡単に他の惑星で生活できるようになるものなの??』
『もちろん、人口太陽は一つの要因に過ぎません。人類は他にも…』
『ちょ、ちょっと待った!!今僕が知りたいのは他の惑星のことじゃなくて、この世界のことなんだよ!!』
少女の話を聞いていると、恐ろしく脱線してしまっていた。
…そりゃ気になるよ。移住計画の話。
ただ、この世界にどれだけ滞在できるか分からない状況で、無駄話は出来ないんだ。
早いところ本題に入らないと…。




