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真夏の雪  作者: Than Nen
幕開け
12/23

幕明け10

『お目覚めですか、鏡也様』




目が覚めると、そこは一面銀世界。


そして、何度か見た少女。




『ああ…おはよう。えっと…名前聞いてなかったね、そういえば』


『そうですね、お伝えしていませんでしたね。ただ、お伝えするのは私の話をしてからでよろしいでしょうか??』


『別に構わないよ。色々と聞きたいことがあったし』


『ありがとうございます』




少女はニッコリと微笑んで、軽くお辞儀をした。


前から思っていたが、本当に礼儀が正しいと思う。


年齢は自分と同じぐらいなのに、敬語で、振る舞いも上品だ。




『では、少々お時間を頂いて、お話をしたいと思います』


『どうぞ、お願いします』


『まず、この世界が生まれた経緯から説明をしたいと思います』




…この世界が生まれた経緯??


そんなこと、僕に関係あるのかな??


それよりも、聞きたいことが山ほどあるのに…。




『…っと。鏡也様、安心してください。鏡也様が聞きたいことは、後々、明らかになります』




まるでこちらの心を読んだかのように、少女はニッコリと笑みを浮かべそう言った。




『…はあ。承知しました』


『ありがとうございます。では…。まずこの世界が生まれた経緯ですが、それは…人間の希望です』


『人間の…希望…??』




意味が分からない。


人間が何故こんな場所を望んだのか…。




『私達は、元々存在しないはずでした。宇宙が生まれて、地球が生まれて、生命が生まれて、人間が生まれて、神が生まれました』


『…ちょっと待ってくれよ。順番がおかしくないか??神様が宇宙や人間を作ったんじゃ…??』




僕自身、別段神様を信仰しているわけではない。


しかし、宇宙はどうやって生まれたのか??と考えた時、何者かの介入がないと不可能ではないか??


そして地球という存在。


あまりにも人間にとって都合の良すぎる環境。


これも何者かが用意したとしか思えない…。


それが神様という存在なんだと、心のどこかで思っていた。




『では鏡也様、お尋ねしますが、神様は誰がお作りになりましたか??』


『…そうか。神様が元々存在してたということは、神様をまた何者かが作った…』


『その通りです、鏡也様。無から有を作り出すには、何かきっかけが必要なのです…』





頭が混乱してきた…。


神様は僕がいた世界にスタートラインからいたと思っていた。


しかし、その神様でさえも何かの影響で生まれた。


ということは…。




『さっき君が話してくれた順番。それが答えと言う事か!?』


『流石鏡也様。お察しが早いですね』




少女はニッコリと微笑んで、そう答えた。

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