第40章:料理対決の試練
著者ノーツ:
皆様、こんにちは!
第40章、糖分多めでお送りした料理対決編、いかがでしたでしょうか?
見事準優勝(とベスト・ハーモニー賞!)を勝ち取った白と華ですが、周囲の疑いの目はもう誤魔化しきれないレベルに……。あの「あ〜ん」は、もはや公認へのカウントダウンかもしれませんね。
一方、あかりと大輝のコンビも別の意味で火花を散らして(物理的に)くれました。
次回、いよいよキャンプの醍醐味である「夜のアクティビティ」が始まります! 暗闇の中、二人の距離はどう変化するのか? お楽しみに!
(山の夜は、期待していたような静寂をもたらさなかった。それどころか、キャンプ場の中央エリアは活気に満ちあふれていた。焚き火のはぜる音、金属製の鍋が触れ合う音、そして50人以上の生徒たちの笑い声が入り混じる。木々の間に吊るされた電飾の暖かい光の下、長い木製のテーブルが並べられ、賑やかな雰囲気を醸し出していた)
近藤先生:(小さな木製の台の上で、力いっぱいホイッスルを鳴らす) —「注目! 夕食抜きになりたくなかったら聞け! これより最初の公式アクティビティ、ペア対抗料理大会を開催する!」
(どよめきが広がった。歓声を上げる生徒もいれば、目の前に並んだサプライズ食材を困惑顔で見つめる生徒もいる)
高橋 めい: —「マジでこんな外で料理するの? 髪が1週間くらい煙臭くなりそう」
藤本 そうた: —「おい、めい、文句言うなよ。これで生き残って、先生を病院送りにしなけりゃ、うちの母さんも俺を誇りに思ってくれるはずだ」
近藤先生: —「静かに! ルールは単純だ。男女混合の二人一組、制限時間は60分。支給された地元食材を必ず使うこと。今すぐペアを作れ!」
(一気に混乱が巻き起こった。生徒たちは冗談を言い合ったり、押し合ったりしながら急速にグループを作っていく)
白崎 華:(控えめに、しかし周囲が驚くほどの決意を込めて手を挙げる。電飾の光の下、彼女の頬は淡いピンク色に染まっていた) —「もし……もし迷惑でなければ、私は白くんとお料理したいです」
高木 蓮:(どこからともなく二人の背後に現れ、満面の笑みで) —「ギャハハ! やっぱりな! 隠す気ゼロかよ、華ちゃん!」
藤井 さくら:(隣の松本りなに囁きながら二人を見つめる) —「ねえ……あの二人、もう付き合ってるんじゃないの? 距離感が自然すぎるもん」
神崎 ゆうた: —「家具を選んでる新婚夫婦みたいだな。粕美のあのパニック顔見ろよ」
粕美 白の心の声:(し、新婚夫婦!? そんなにバレバレなのか!? 心臓が飛び出して、あの鍋の中にダイブしそうだ……)
(数分後、全チームが確定した。蓮は茶化しながらも直美を説得し、海斗と雪菜は事務的な頷きでペアを組み、大輝はあかりと組むことになった)
高木 蓮: —「おい、ナオ! 玉ねぎの切り方が怖いって、野菜の暗殺者かよ!」
市ヶ谷 直美:(あだ名で呼ばれて顔を真っ赤にしながら、包丁を握る手に力を込める) —「黙って塩探してきなさいよ、蓮! 料理がまずくなったら、あんたのせいだって言いふらしてやるから!」
(一方、第2テーブルでは、空気はまるで臨床試験のようだった)
清水 海斗: —「標高と空気中の湿度を考慮すると、米の炊飯時間は5パーセント増やすべきだ。雪菜、熱管理を頼む」
黒瀬 雪菜: —「了解。ただ、喋りすぎないで、海斗。焦がさないことだけに集中して」
(そんな喧騒の中心で、白と華は周囲の生徒が思わず見惚れるほどのコンビネーションを見せていた)
中村 はるき: —「おい……あの二人見ろよ。コンテストっていうか、自分たちの世界に入り込んでるな」
西村 あいり: —「もう料理大会じゃないわね、週末デートよ。彼女が彼をリードしてる感じ、たまんないわ」
(華は人参を切る白の手元を助けるために近づいた。白は彼女のシャンプーの香りと、山の澄んだ空気が混ざり合った匂いを感じ、肩が時折触れ合うたびに心拍数が跳ね上がる)
白崎 華:(作っているソースに木べらを浸し、ふーふーと息を吹きかけてから、白の唇に寄せる) —「白くん……味見してください。味付け、足りないところありますか?」
粕美 白:(スプーンと華の甘い瞳を交互に見て、完全にフリーズする。顔が猛烈な勢いで赤くなり、ゆっくりと口を開ける) —「お、おいしいです、白崎さん。完璧だと思う……」
(華は白の緊張した反応に一瞬目を丸くしたが、すぐに慈しむような仕草でクスクスと笑った)
(突然、焦げ臭い匂いと共に、大輝とあかりのテーブルから蒸気が爆発した)
森田 大輝: —「あかり! 油が熱すぎって言っただろ! フライパンが逃げ出そうとしてるぞ!」
粕美 あかり: —「炎の色が変わるか見たかっただけよ! 怒鳴らないでよ、大輝!」
(近藤先生が消火器を持って駆けつけ、蓮は腹を抱えて爆笑しながらその惨状を指差していた)
近藤先生: —「時間終了だ! 火遊びはやめて、料理を提出しろ!」
(波乱の試食タイムが終わり、結果が発表された)
近藤先生: —「優勝は技術が完璧だった中村・藤井ペアだ! だが、最高の調和と味を見せた『ベスト・ハーモニー賞』は、第3班の粕美・白崎ペア! 準優勝だ!」
(一行は星空の下で夕食を囲んだ。会話の弾む音が響く中、白は隣のテーブルの会話が嫌でも耳に入ってきた)
藤井 さくら: —「絶対そうよ。粕美くんと白崎さんは秘密で付き合ってる。あのスプーンのあ〜んを見て、付き合ってないなんて無理があるもん」
粕美 白:(ニヤける口元と熱い頬を隠そうと俯く。一方の華は、静かに食事を楽しみながら、心の中で密かに微笑んでいた)
(あの夜、料理の味以上に大切なものが心に残った。焚き火の煙とクラスメイトの囁き声の中で、白は華を横目で見て、幸せと精神的な消耗が入り混じった溜息をついた)
粕美 白:(このキャンプ……間違いなく僕の心臓を壊しに来てるな)
つづく




