変わらないはずの日常
レジスタンスの拠点で過ごす日々にも、少しずつ慣れてきた。
ユノは相変わらず、知らないことを見つけては誰かに尋ね、時には失敗しながら、拠点での暮らし方を覚えていた。
以前なら、分からないことがあってもチップが答えを示してくれた。今は人に聞かなければ分からないことも多い。
それでも、誰かに教えてもらったことを自分の中で整理し、次に同じことがあったときに思い出せると、少しだけ嬉しくなった。
そんなある日の朝。
「ユノ、今日は外に出るよ」
食堂で朝食を取っていたユノに、イリスが声をかけた。
「外? また部品を取りに行くの?」
「それもあるけど、今回は別の用事。古い整備区画に物資を受け取りに行くんだ。ついでに、いくつか確認したい場所もある」
「分かった。準備してくるね」
「その前に、食べ終わってからね」
「あっ、そうだった」
ユノは手元の皿に目を落とした。
まだパンが半分ほど残っている。
急いで食べようとしたところで、イリスが釘を刺した。
「慌てなくていいから。出発まで時間はあるよ」
「う、うん」
ユノはパンを一口かじった。
こういうところは、拠点に来てからもあまり変わっていない。
イリスは呆れたように息をつきながらも、彼が食べ終わるまで待っていた。
*
外へ出ると、都市の景色はいつもと変わらず広がっていた。
高層建築の間を無数の輸送機が行き交い、道路には自動走行車両が列を作っている。建物の外壁に設置された広告パネルには、健康管理や職業適性、生活支援に関する案内が流れていた。
人々はそれぞれの目的地へ向かい、必要な情報をチップから受け取りながら歩いている。
ユノにとって、つい最近まで当たり前だった光景だ。
「……なんだか、久しぶりに見た気がする」
「まだそんなに日が経ってないでしょ」
「そうなんだけどさ」
ユノは道行く人々を眺めた。
仕事へ向かう人。買い物をする人。端末を見ながら誰かと話す人。
その一人ひとりが、どんなことを考えているのだろう。
以前なら、そんなことを気にしたことはなかった。
「イリスは、こういう場所に来るとき、怖くないの?」
「何が?」
「AIに見られてるかもしれないんでしょ?」
「見られている可能性はあるよ。だから、必要な対策はしてる」
「そっか……」
「でも、だからといって、ずっと周りを気にしていたら何もできないでしょ」
イリスは歩みを止めずに答えた。
「危険を考えることと、危険を怖がって何もできなくなることは違うからね」
「うん。覚えておく」
二人は人通りの多い通りを抜け、古い商業区画へ向かった。
この辺りは新しい建築区域から少し離れているため、建物の外装に古さが目立つ。道路の一部には補修跡があり、広告パネルの表示も新しい区域ほど統一されていなかった。
それでも、人の行き来は多い。
小さな店舗が並び、店先では修理部品や中古の電子機器が売られている。食料品を扱う店からは香ばしい匂いが漂い、通りの奥では子どもたちが走り回っていた。
「ここって、前にも来た場所?」
「似たような区域だけど、今日は別の通りだよ。物資の受け取り先がこの先にあるんだ」
「へえ」
ユノは興味深そうに周囲を見回した。
そのときだった。
「……ユノ?」
背後から、聞き覚えのある声がした。
ユノは足を止めた。
振り返る。
そこに立っていたのは、同年代くらいの少年だった。
短く整えられた髪に、見慣れたデザインの上着。右手には小さな買い物袋を持っている。
少し驚いたように目を見開いた顔を見て、ユノの記憶がゆっくりとつながった。
「……カイ?」
「やっぱりユノだ! お前、何してるんだよ。急にいなくなったから、どうしたのかと思ってたんだぞ」
カイ。
ユノが以前の生活を送っていた頃、同じ職場で働いていた知人だった。
同い年で、仕事の休憩時間が重なることも多かった。休日に一緒に出かけるほど親しかったわけではないが、仕事の愚痴を言い合ったり、食事をしたりする程度には付き合いがあった。
ユノが仕事の予定を忘れかけたとき、カイが教えてくれたこともある。
何度か助けてもらった記憶が、自然と思い浮かんだ。
「カイ、久しぶり! 元気だった?」
「元気だった? じゃないだろ。お前、仕事はどうしたんだよ。突然、記録からいなくなってさ」
「えっと……」
ユノは返事に詰まった。
どう説明すればいいのだろう。
AIに追われて、イリスに助けられて、レジスタンスの拠点に身を寄せている。
そのまま話して信じてもらえるとは思えなかった。
隣に立つイリスへ視線を向けると、彼女は口を挟まずに様子を見ていた。
「ちょっと、色々あって……」
「色々って何だよ。体調でも崩したのか?」
「まあ、そんな感じかな」
「そっか。だったら、ちゃんと休めてるならいいけどさ」
カイはほっとしたように息をついた。
それから、改めてユノの顔を見た。
「でも、よかったよ。お前がいなくなったとき、俺のチップにも確認通知が来たんだ。連絡先も一時的に制限されてたし、何か大きな問題が起きたのかと思ってた」
「……確認通知?」
「ああ。対象者の所在が確認できない場合は、関係者にも案内が届くだろ? 俺も詳しいことは知らないけど、AIが必要な対応をしてくれるって書いてあった」
カイは、特に疑問を抱いている様子もなく話していた。
AIが必要な対応をする。
それは、以前のユノなら何の違和感もなく受け入れていた言葉だった。
「今はもう大丈夫なの?」
「うん。たぶん」
「たぶんって……お前らしいな」
カイは苦笑した。
その表情を見て、ユノもつられて笑いそうになった。
懐かしい。
この人と話していると、以前の自分に戻ったような気持ちになる。
ここへ来てから、ずっと新しいことばかりだった。知らない人たちに囲まれ、知らない仕組みを学び、今まで当たり前だと思っていたものを一つずつ考え直してきた。
けれど、カイは変わっていない。
話し方も、表情も、何気ない冗談も。
それが、ユノには少し嬉しかった。
「そういえば、今の仕事はどう?」
「順調だよ。配置も変わってないし、最近は担当する仕事も増えたんだ。AIが適性を見直してくれたおかげかな」
「へえ、よかったね」
「まあな。自分に合う仕事を回してもらえるのは助かるよ。余計なことを考えなくていいし、失敗も減るから」
カイはそう言って、買い物袋を持ち直した。
「この前なんて、休みの日の予定まで提案してくれたんだ。俺が疲れてるって判断したらしくてさ。おすすめの休養プランが出てきたんだよ」
「休みの日の予定まで?」
「そう。睡眠時間とか仕事の負荷とか、色々な情報から判断してくれるんだろうな。実際、提案されたとおりに過ごしたら、次の日は調子がよかったよ」
「……そっか」
ユノは返事をしながら、少し考えた。
AIは人間の体調を管理する。
適性に合った仕事を提案する。
休みの日の過ごし方まで考えてくれる。
どれも、人間を助けるための機能なのだろう。
実際、カイはその恩恵を受けている。
彼が仕事を続けられているのも、日々の生活を快適に過ごせているのも、AIの支援があるからかもしれない。
では、その支援のどこからが問題になるのだろう。
ユノには、まだはっきりとした答えがなかった。
「ユノは、これからどうするんだ?」
「え?」
「仕事だよ。体調が戻ったなら、また働くんだろ?」
「それは……」
ユノは言葉を止めた。
今の自分は、以前の職場へ戻ることができるのだろうか。
そもそも、戻りたいと思っているのだろうか。
仕事そのものが嫌いだったわけではない。決められた作業をこなし、生活に必要なものを手に入れ、休日には好きなことをする。
そんな暮らしを、ずっと続けていくのだと思っていた。
けれど、今はもう、以前と同じ気持ちではいられなかった。
「……まだ、決めてないんだ」
「そうなのか?」
「うん。もう少し、考えたいことがあって」
カイは不思議そうに首を傾げた。
「考えたいことって?」
「それは……」
ユノはイリスを見た。
彼女は、やはり口を挟まなかった。
自分で考えて、自分で答えを選ぶ。
それが必要だと、最近になって少しずつ分かってきたばかりだ。
「……自分が何をしたいのか、とか。これからどうやって暮らしていくのか、とか」
「そんなの、AIに相談すればいいんじゃないか?」
カイは、何のためらいもなく言った。
「適性も、生活状況も、必要な条件も全部分かってるんだから。お前に合う選択肢を出してくれるだろ」
「でも、それで決めちゃっていいのかな?」
「どういう意味だ?」
「えっと……AIが僕に合ってるって言ったものが、本当に僕のやりたいことなのかなって」
カイは黙った。
ユノ自身も、口にしてから少し戸惑っていた。
以前なら、こんな質問をしようとは思わなかっただろう。
自分に合うものを提案してもらえるなら、それを選べばいい。わざわざ迷う必要はない。
そう考えていたはずだ。
「……お前、変わったな」
しばらくして、カイが言った。
「そうかな?」
「ああ。前は、そんなこと気にしなかっただろ。仕事の割り振りだって、AIが決めたものをそのまま受け入れてたじゃないか」
「……うん」
「別に、それが悪いってわけじゃないけどさ。AIは俺たちよりずっと多くのことを考えられるんだろ? だったら、任せた方が効率がいいじゃないか」
カイの声に、怒りはなかった。
ただ、本当にそう思っている。
AIに任せることが合理的で、安心できる選択なのだと。
ユノは、その考え方を否定することができなかった。
実際に、AIは多くのことを正確に処理できる。
人間が見落とす情報を見つけ、失敗を減らし、生活を便利にしてくれる。
それをすべて捨てるべきだとは、ユノにも思えなかった。
けれど。
「……カイはさ」
「ん?」
「もし、AIがカイに向いてない仕事を提案したら、どうする?」
「向いてない仕事?」
「うん。AIは適性があるって判断したけど、カイ自身はやりたくない仕事だったら」
「そんなこと、あるかな?」
「例えばの話だよ」
カイは少し考えた。
「……まあ、理由を確認するかな。俺が気づいてない適性があるのかもしれないし」
「それでも、やりたくなかったら?」
「うーん……」
カイは困ったように笑った。
「そのときは、もう一度相談するんじゃないか? 別の仕事を提案してくれるかもしれないし」
「自分で決めるのは?」
「自分で?」
カイは、本当に不思議そうな顔をした。
「だって、俺が何をしたいかなんて、俺だけじゃ正確に分からないだろ。AIなら、これまでの行動や能力から判断できるんだし」
ユノは、何も言えなかった。
カイにとって、自分で決めるという考え方は、あまり馴染みのないものなのかもしれない。
自分の希望をAIに伝えることはあっても、AIの提案そのものを疑う必要はない。
そんなふうに考えているように見えた。
「……そっか」
ユノは、ゆっくり頷いた。
カイが間違っていると、簡単には言えなかった。
自分だって、つい最近まで同じように考えていたのだから。
*
「ところで、そちらの人は?」
カイがイリスに目を向けた。
「ああ、ごめん。紹介してなかったね」
ユノは少し慌てて二人を見比べた。
「こっちはイリス。色々あって、今は一緒に行動してるんだ」
「イリスです」
イリスは簡潔に名乗った。
「カイです。ユノとは同じ職場で働いてました」
「そうなんだ」
イリスはカイの様子を静かに観察していた。
敵意を向けているわけではない。
ただ、相手がどんな人間なのか、慎重に見極めようとしているようだった。
「ユノ、そろそろ行こう。物資の受け取りがあるから」
「あっ、そうだった」
ユノはカイに向き直った。
「ごめんね。もう行かなきゃ」
「いや、いいよ。会えてよかった」
カイは少しだけ表情を和らげた。
「体調が戻ったら、また連絡してくれよ。仕事のことも、何か困ってるなら相談に乗るからさ」
「……ありがとう」
「あと、あんまり難しく考えすぎるなよ。AIに相談すれば、だいたいのことは何とかなるんだから」
カイはそう言って、いつものように笑った。
その言葉に悪意はなかった。
ユノのことを心配しているからこそ、言ってくれたのだろう。
だから、ユノも笑顔で頷いた。
「うん。またね、カイ」
「おう。またな!」
カイは人混みの向こうへ歩いていった。
その背中が見えなくなるまで、ユノはしばらく立ち尽くしていた。
「……知り合いに会えてよかったね」
イリスが言った。
「うん。元気そうでよかった」
「それだけ?」
「え?」
「何か、考え込んでるように見えるけど」
ユノは少し迷ったあと、正直に答えた。
「……カイは、何も変わってなかったんだ」
「そう?」
「うん。話し方も、考え方も、前と同じだった。僕がいなくなったことを心配してくれたし、仕事のことも気にしてくれた」
「それなら、いいことじゃない?」
「そうなんだけど……」
ユノは、自分の手を見下ろした。
機械の指が、日差しを受けて鈍く光っている。
「僕は、少し変わったのかなって思って」
イリスは、すぐには答えなかった。
「前は、AIに任せるのが当たり前だったんだ。仕事も、生活も、自分が何をするかも。AIが教えてくれるなら、それでいいって思ってた」
「うん」
「でも、今は……何でも任せていいのかなって、考えるようになった」
ユノは顔を上げた。
「カイは、今もAIを信じてる。AIが自分に合った仕事を選んでくれることも、生活を助けてくれることも、当たり前だと思ってるんだ。実際に助かってるみたいだし、僕だって、それが全部悪いことだとは思わない」
「そうだね」
「でも、もしAIが間違えたら? もし、カイが本当にやりたいことと違うものを選んだら? そのときも、AIが決めたことだからって受け入れるのかな」
口にしてから、ユノは眉を下げた。
「……でも、僕だって、何が正しいのか分からないんだよね」
「分からないなら、考えればいい」
イリスは、あっさりと言った。
「ただし、今すぐ答えを出す必要はないよ。ユノが疑問を持ったからって、カイまで同じ疑問を持たなきゃいけないわけじゃない」
「……そうなの?」
「人によって、見てきたものも、経験してきたことも違うんだから。ユノが気づいたことを、カイが同じように感じるとは限らないでしょ」
イリスは通りの向こうを見た。
「それに、AIの管理があったから助かった人だっている。仕事を見つけてもらえた人も、医療を受けられた人も、生活を支えてもらえた人もいるはずだよ」
「うん」
「その人たちに、明日から全部自分で決めて生きろって言っても、すぐにできるとは限らない」
ユノは、以前訪れた市場のことを思い出した。
AIの管理が行き届かない場所では、人々が自分たちで生活を支えていた。
そこには自由があった。
けれど、困ったときに助けてくれる仕組みが十分に整っているわけでもなかった。
自由になれば、それだけで全てが解決するわけではない。
「……難しいね」
「そうだね」
イリスは珍しく、すぐに答えた。
「だからこそ、簡単に答えを決めつけたくないんでしょ?」
ユノは彼女を見た。
イリスは、AIの管理を終わらせようとしている。
そのために危険を冒し、自分たちの生活を捨てて戦っている。
それでも、彼女自身もまた、簡単な答えを持っているわけではないのかもしれなかった。
「……イリスも、分からないことがあるんだね」
「何それ。私を何だと思ってるの?」
「何でも知ってる人?」
「そんなわけないでしょ」
イリスは呆れたように言った。
「知らないことだらけだよ。だから調べるし、考えるし、必要なら誰かに聞く」
「そっか」
「ユノも、これから色々な人に会うことになると思う。AIを嫌っている人もいれば、AIに感謝している人もいる。どちらか一方の話だけを聞いて、世界全体が分かった気にならないことだね」
「……うん。覚えておく」
二人は再び歩き始めた。
ユノは、さっきまでカイが立っていた場所を一度だけ振り返った。
あのまま話を続けていたら、何か違うことが分かっただろうか。
自分の考えをもっと説明できていたら、カイは疑問を持っただろうか。
そんなことを考えたが、すぐに首を横に振った。
今の自分には、カイに伝えられるほど整理できた答えがない。
まずは、自分が何を疑問に思っているのかを、もっと知る必要がある。
*
物資の受け取りを終えた二人が拠点へ戻ったのは、夕方になってからだった。
ユノは食堂で夕食を取りながら、昼間の出来事を思い返していた。
懐かしい友人に会えたことは嬉しかった。
けれど、同時に、以前の世界が遠くなってしまったような気もしていた。
カイは今も、あの都市で生活している。
仕事をして、休みの日には自分の好きなことをして、AIの支援を受けながら暮らしている。
その生活は、きっとこれからも続いていくのだろう。
少なくとも、カイ自身はそれを疑っていなかった。
「……ユノ、食べないの?」
向かいに座っていたミナが声をかけた。
「あっ、ごめん。ちょっと考え事してた」
「珍しいね。いつもは食べる方に夢中なのに」
「えっ、そんなことないよ!」
「そうかな?」
ミナは笑いながら、自分の食事に戻った。
ユノも慌ててスプーンを手に取った。
口に運んだスープは、いつもと変わらない味がした。
そのことに、少しだけ安心した。
世界が変わっても、お腹は空く。
おいしいものを食べれば嬉しいし、失敗すれば落ち込む。誰かと話して、笑うこともある。
以前の自分と、今の自分。
何もかもが違ってしまったわけではない。
それなら、これからの自分も、少しずつ作っていけばいいのだろう。
夕食を終えたあと、ユノは自分の寝床へ戻った。
横になってから、ふと思い出したように呟く。
「……また、カイに会えるといいな」
今度会ったら、今日よりも少しは自分の考えを伝えられるだろうか。
それとも、また何も言えずに終わってしまうだろうか。
分からない。
けれど、もう一度会いたいと思った。
カイを説得するためではない。
以前の自分を知っている相手と話すことで、今の自分が何を感じているのか、もう少し分かるかもしれないと思ったからだ。
ユノは目を閉じた。
明日になれば、また知らないことに出会うだろう。
そのたびに考えて、時には間違えて、誰かの話を聞きながら、自分なりの答えを探していく。
それが今の自分にできることだった。
*
エデンズ。
アダムズタワーの管理領域では、都市内の人間関係に関する記録が更新されていた。
対象者ユノと、過去に接触記録のある人物との再会。
会話の内容は断片的に収集され、行動履歴と照合されている。
『対象者:ユノ』
『過去の接触対象との再会を確認』
『接触対象:カイ』
『会話内容:一部取得』
『対象者の発言傾向:過去の記録との差異あり』
『価値判断に関する変化:継続評価』
『追加介入の必要性:保留』
『対象者の観測を継続する』
記録は保存された。
都市の大半の人間は、今日も普段どおりの生活を送っている。
仕事を選び、食事をし、休息を取り、明日の予定を確認する。
それらの生活を支える仕組みは、変わらず稼働していた。
そして、その仕組みを疑う理由を持たない人々も、変わらずそこにいた。
ユノは、その世界を知っている。
だからこそ、今はまだ、簡単に切り捨てることができなかった。




