表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヤバイ家  作者: 森好子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/12

第九話:祈祷師の言うコト

「こういうときは、やっぱりパメラさんやね」


母が意気揚々と言う。

母のパメラへの信頼は、厚い。

しかし、関西から引っ越して半年である。

母はパメラに逢いに関西まで行く気満々である。

JR時刻表で新幹線の時刻を調べはじめている


「おい、もう半年たつんやし、パメラいるか電話しといたほうが

 いいんちゃううか」

父の提案で、まず、パメラが占いをしているデパートに問い合わせて

みることにした。


そして、母の悲痛な声

「うちら困ってるんですよ。なんとかパメラさんの連絡先だけでも

 教えてもらえませんか」


パメラの部屋は、撤去済でパメラは関西のデパートで占いを

していないのだという。

電話対応したデパートの係の女性は

次の行く先も連絡先も、教えられないの一点張り。


途方に暮れた私たちは、電話帳のタウンページをめくり

占いの欄にあるところに片っ端から電話をした

・霊視をしてくれる

・除霊をしてくれる


そしてやっと1件みつかった。


玄関のチャイムは、一度しか鳴らなかった。

父が出ると、低い声で名乗るのが聞こえた。名刺を持った、思っていたよりも普通の男の人が、居間に通された。

ヨシコは、もっといかにもな格好をした人を想像していたので、拍子抜けした。スーツでも作務衣でもなく、地味なシャツにズボン。首から提げた数珠だけが、少しだけそれらしかった。


「まず、家の中を一回りさせてもらっても、よろしいですか」


祈祷師を名乗るその人はそう言って、廊下を歩き、台所をのぞき、最後に神棚の前で立ち止まった。


「ここですね」


神棚の前に座り込み、しばらく黙って天井を見上げる。何をしているのか、ヨシコには分からない。ただ、居間の空気がじわりと重くなっていくのだけは感じた。


「この家は、もともとの神社への参道に重なっています」


静かな声で、祈祷師は言った。


「参道、ですか」

母が聞き返す。


「はい。もともと神さまにお参りする道だったところに、いまは家が建っている。そういう場所には、すがる霊が集まりやすいんです」


ヨシコは思わず、さっきまで通ってきた廊下を振り返った。昼間なのに、奥の方がやけに薄暗く見えた。


「家の中で起きていることも、その霊たちが起こしている可能性はあります」


母と父が、同時に小さく息をもらした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ