第06話 姫の連れ去り~現在 レオンside
side レオン
サテライト国にて…
「護衛が付いておいてなんということだ!」
私は慌てていた。当たり前だ、アリス・サテライト様が誘拐されたのだ。白昼堂々とアリス様がお庭で遊ばれていたときに誘拐とは…。
「レオン様!レオン様!手紙が近くに。」
「手紙?見せてみろ。どれどれ…」
犯人からか?だとしたら私の事を舐めすぎだ。必ず探し出して殺すぞ。
【やっほー!姫は僕が貰ったよー!護衛も何人か頂いたから~。いやー実に弱かった!あ、取りかえしに来るんだったら5人ぐらいで時間かけて1日後ぐらいに来てね!ちょっと準備があるから~。もちろん、その間は姫に手を出さないよ。けど、もし早く来たらその時は何かしちゃうかもね。んじゃ、よろしく~。
傀儡師 ムスア・デルタム】
「なんだこれは!挑発のつもりか!」
私は紙をぐちゃぐちゃに破り捨て叫んだ。
「レオン様!どうされたのですか!?」
「犯人はムスア・デルタム。あの冷酷な奴だ。ドゥオルス国の奴からの宣戦布告か?わからんが、ここから優秀な者を4人選んでくれ!」
「わかりました!直ぐにですか?」
「いや、直ぐに助けには行けず1日猶予がある。慎重に選んでくれ。」
はぁ…。アリス様…。最近お体が良い方向に進み、ようやく外に出れたというのに…。
「各自、持ち場に戻り警護の続き!お前は他4人の選出しといてくれ。」
皆が持ち場に戻る頃にはもう太陽は沈んでいた。
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「さぁ、行こうか。」
私は選出された精鋭たちと姫が捕らわれている洞窟へ向かった。
その洞窟は、比較的モンスターは少なく、弱かったため安心して進むことができた。
「あれは…?人間か?ドゥオルス国の人間かも知れんな。」
「おい!誰だ?動くな!質問する!」
見たところ冒険者。しかし、事態が事態のため慎重になりすぎが一番良いかもしれん。
「おい!何を1人で喋っている!質問に答えろ!」
こいつ…精神に問題があってから長い時間すごしてきたんだなぁ~と思うぐらい2人で喋っているかのような独り言だった。
「お前…闇の国の者か?」
「は?違いますけど?」
彼はそう言った。
あれ?国の名前ぐらい幼き頃に必修だぞ?なんで知らないんだ?
聞いてみると、この世界の事を全くと言っていいほど知らなかった。え?こいつ…どんな幼き頃を過ごしていたのだ…。そんなことはどうでもいい。こいつ…使えるかもしれん。
「ちょっとお前ついてこい!」
ムスアに殺され連れられた衛兵たちは確実に敵として私たちの前に立ちはだかるだろう。その時、直ぐに私たちが元仲間だった者たちを躊躇なく斬ることができぬかもしれぬ。保険として連れてくことにしよう!
「私の名前はレオンだ。」
サテライト国の者だけでなくこの世界の者だったら来ている服と顔で私のことが分かると思ったのだがな…。
彼の名前はミドリというそうだ。聞いたことないが…。アサギリ…?
その後は、この世界の常識を聞かれたので説明したり、歩きながら話していた。
「ん?」
今度こそドゥオルスか?あやつは…ムスア!ということはあの回りにいる我々と同じような鎧を来た人間は…。
「おい!まて!」
ムスアに逃げられたか。
「ミドリ!気を付けろ!この人形は、元人間の死体から作られている。」
7人…。アリス様を守っていた衛兵が7人となると流石に私といえどてこずってしまうからな…。心してかからなければ。
【時空魔法 時空移動】
は?!消えた?いや、敵の前まで時空を歪めて移動しているのか!ちょっと待て。時空魔法?今まで時空魔法が使えた奴など1人しかいない。なぜ、あいつが…。
いつの間にか戦闘が終わっていた。一瞬だったのか、はたまたとてつもない時間が流れていたのか…。
「ミドリ…。まさか、あいつは異世界人?」
疑いたくなるような名前にダメ押しと言わんばかりの魔法を使われては疑いも確信に変わるものだ。
「さぁ!ミドリ!姫を助けにさっさと行くぞ!ワッハッハッハ!」




