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7歳児むちゃぶり王女とチート従者の俺  作者: ロミ
第1章 リサ王女誘拐編

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4/7

腑抜けな男達、優秀な女達

誘拐事件解決するのか?

 



 何とか、雷神の裁きのハンマーは回避できた。これで、時間が稼げる。

 今まで、リサ王女の誘拐に関わっていた者達は、すべて殺した。

 証拠の資料や、痕跡もすべて燃やした。

 残っているのは、監禁していた廃墟の城と、王城内に潜ませている協力者だけ。


 他の王族や、会議に出ていた貴族たちは、誘拐の調査に乗り出すだろう。

 私もうかうかしていられない。何か対策を考えなくては。




 ◇◇◇




「ありがとうございます。すごくおいしいです」


 俺の周りには、豪華なフルコース料理と、綺麗なお姉さん、もといメイドさん達が給仕をしてくれている。みんなさん美人。みんなさんタイル抜群。


 何が良いかって、メイドさんは、黒いワンピースに、白いレースの付いたエプロンを付けている。屈むと胸元の谷間がちらっと見える所。女性の甘い匂いと、声。笑顔。現在俺は、モテモテ状態だと錯覚するほどの待遇を受けている。


 リサ王女は今は一緒にいない。

 お城に帰ってきてから、緊張の糸が切れたのか熱を出して、ベットの住人になっている。

 リサ王女からチート能力で、回復を要望されたが、健康や生や死に関わる事には能力が使えなかった。

 代わりに栄養ドリンクや薬を飲むための甘いゼリーを渡しておいた。

 今は徐々に回復に向かっているらしい。


 特にやる事のない俺は、城の中を探索したり、庭を散歩したり暇をつぶしている。


「きゃ!」

 俺が庭を散歩していると、女性の悲鳴が聞こえた。

 俺は急いで、悲鳴の方へ向かうと、ワゴンをひっくり返した、猫みたいな可愛いメイドさんが居た。


 彼女のひっくり返したワゴンを一緒に片付けたのをきっかけに、俺は可愛いメイドさんと、よく話すようになった。


 可愛いメイドさんの名前は、クララちゃん。

 すこしどんくさいけど、一生懸命で、胸が大きくて、俺をいつも気がけてくれて、笑顔が癒しのアイドル系だ。元の世界の俺では、こんなに可愛い子と、話すことさえ出来なかっただろう。


 何度か庭を一緒に散歩して、お互いに惹かれ合っていると感じる頃には、ベッドイン。

 何度も最高の夜を過ごした俺は、彼女なしでは生きられないほど、彼女に沼ってしまった。



 リサ王女が発熱から回復して、庭までの散歩を医者から許可された時、庭でデート中だった俺とクララちゃんにばったり遭遇した。


「?。何やってるの恒星」


「デ、デートだ。紹介しよう俺の彼女のクララだ」


「・・・。」

 リサ王女はクララちゃんを、じーと観察。


「恒星、宝石が付いたリボンが、いっぱい欲しい。出して」

 突然のリサ王女からの要望。


「いいけど、突然なんで?」

 俺の中のチートが叫んでる。チート能力発動。


 空から、赤、青、黄色、緑、色とりどりの宝石が付いたリボンが大量に降ってくる。

 あっという間に、リボンの小山ができた。

 リサ王女はその中から、赤い宝石の付いたリボンを1つ取ると、自分の侍女に片付けを依頼し、立ち去って行った。


「なんだったんだ?」

 俺は、茫然とリサ王女を見送った。

 俺の隣に立っている、クララの悔しそうな顔には気づかなかった。


 その日の夜。クララから二人おそろいの指輪が欲しいとおねだりされた。が、俺はこの世界での収入がない。一応、リサ王女の従者。城に申告すれ給料が発生するだろう。


 クララには、俺の能力はリサ王女が要望しないと発動できない事、給料が出れば、必ずおそろいの指輪を購入する事を約束した。


 クララの顔が、目に見えて曇った。不機嫌になったクララ。

 その夜、俺は何もできず、もやもやしたまま眠りについた。






 ◇◇◇





 誘拐事件から3週間。

 誘拐犯を捕まえる期限の日。


 裁判所の広場には、男たちが10名が縄で縛られて転がされている。

 どの男達も、殴られ、傷つき、人生諦めているようなうつろな目をしていた。


「この男たちは、隣国の兵でした。女神の寵愛を自国に持ち帰れば、自国が復活すると信じてやまないカルト集団です。国境の警備が厚く、突破できなかった為、隣国に行くことが出来ず、リサ王女の監禁を行っていました。これがカルト集団のアジトから発見されました。その証拠です。」

 ハクシャ王子が、リサ王女が誘拐された時、身に付けていた宝石の付いた赤いリボンを掲げ、イーロン国王、リサ王女、裁判官の前で訴えた。


「お前達、申し開きはあるか」

「「「・・・・。」」」

 裁判官が男達に問いかけたが、誰一人、口を開かない。


「は~い。私はあります」

 リサ王女が元気よく手を挙げた。


「私の赤いリボンはそれではありません。今、付けているこれです」

 リサ王女が、白い髪に付けている赤いリボンを指さす。


「そんな、バカな。リサ王女が誘拐された時に付けていたのは、これだ!」

 ハクシャ王子が大声で訴える。


「なぜ?私が言ってるに信じないの?」

「・・・・」

 ハクシャ王子は、顔面蒼白になり、口をパクパクしている。次の言葉が出ない。


「うむ。やはり雷神のハンマーで裁きを下す方が、てっとり早くて正確じゃ。ほな、雷神頼む」


 イーロン国王の一声で、雷神がハンマーを地面に叩きつけた。

バキバキバキバキ!

 叩きつけた地面から、雷が地を這い、ハクシャ王子を直撃。

 ハクシャ王子は、白目を向いて体から煙を出しながら後ろに倒れた。


 俺は呆然とその光景を見ていた。


 気を失ったハクシャ王子は、兵に運ばれていった。







「どうして、ハクシャ王子が犯人だとわかったんだ」

 王城へ戻る馬車の中で、リサ王女に訊ねると


「うふふ。すごいでしょ。私の侍女達は優秀なの。恒星とジャンプした時に見た景色を侍女に話したら、監禁されてた廃墟の城の場所を突き止めてくれたのよ。城のある城下町の食べ物屋、飲み屋、花街に、この半年前からの新参者や、最近まったく来なくなった客を調べたみたい。

 ハクシャ王子がよく使っていた、裏社会の者達に辿り着いたの。証拠は何もなかったから、後は、じーちゃんの雷神にお任せ」


「宝石の付いた赤いリボンは、そのために俺に出させたのか」


「そうだよ。じーちゃんが雷神に頼む口実が欲しかったからね」


「・・・・。お前ってすごいんだな」


「えっへん。じーちゃんの計画だったんだよ。

 帝王学では、人の心を動かすのは、金と権力と愛情。これ常識。

 恒星も、たぶん覚えておいた方が良いって、じーちゃん言ってたよ」




 その日の夜。クララは俺の部屋には来なかった。


 噂では、俺が出した、宝石の付いたリボンを大量に持って逃げだしたと聞いた。

 クララはハクシャ王子の愛人だったらしい。


 次の日に捕まったクララは、悪びれた様子もなくこう言ったそうだ。

「こんなに可愛い私が、何故底辺になくてはいけない。私はハクシャ王子の最愛だ。金も権力も男も、私の思うがままになるはずだったのに…。使えない奴ばかり、ハクシャ王子も、恒星も腑抜けだ」




 もう、女なんて信じない。俺の心はズタボロだ~。












挿絵(By みてみん)

白河・DG・夜舟様より頂きました

宝石付きのリボンを要求

裁判所に連れて来られた男たちは、妻や子供を人質に取られていた隣国の難民でした。

雷に打たれたハクシャ王子は、洗いざらいは吐かされて、協力者と共に死刑。

クララは、娼館に送られましたが、その美貌と話術で人気ナンバーワンとなります。

この章は完結です。次は番外編。

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― 新着の感想 ―
 ロミさん、こんにちは。 「7歳児むちゃぶり王女とチート従者の俺 腑抜けな男達、優秀な女達」拝読致しました。  そうか、すでに証拠は、ある程度は隠滅済みか。  でもなぁ、リサ本人が生きているなら…
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