第3話。
窓から差し込む光が、やけに白くて目に刺さる。
横を見れば、そこにはもう誰もいない。
そっか。
あの後、帰ったんだったな。
こころがいないと。
やることもないな。
二度寝、しよ。
ふぁぁ。あ、今何時だ、
18時か、今日何もしてねーな。
なんだか心が落ち着かない。
...なんでだろーな。無意識にメールしちまった。
ーメール上ー
な)こころ、これからご飯でも行かない?
早く返信こないかな。はあ、なんからしくない、な
まだ、胸がぎゅっとする。
——スマホが鳴った
ひゃ!と柄にもないような声が出てしまった。
な)別なんでもいいんだけど。ただ。会いたくて
こ)ふふ、そうね
はぁ、よかった。帰ってきて。よかった、
ほっとしていると、
またスマホが鳴った。
こ)もうすぐそっちの家行くね!
もう?
俺なんも準備終わってないんだけど。
な)わかった、きてね。
やべー。早くしねーと、
焦っていたら。扉が開いた。
こ)...夏希、来たわよ
な)...早すぎだろ。
こ)...まぁ、いいじゃない。
な)...準備するから、待っててくれ
こ)...わかったわ。
準備も終わり、家を出る頃。
こ)...何食べたいの?
な)なんでもいいよ。
な)...こころは?
こ)...私も、ないわね。
な)...歩きながら考えようぜ。
こ)...それがいいわね。
な)...だな。
玄関を開けるとすっかり夜だ。
空が暗い。
な)...もう、すげー暗いな。
こ)そうね、冷えるわね。
これ着なさい。
と、こころが私にコートをかけた。
私は早鐘のように心臓が高なった。
相手はこころだぞ、
女同士。だが、
鼓動はいっそう速さを増していく。
な)...ありがと、ね。
こ)...風邪とかで。明日なしにはさせたくないもの。
な)...そうだな。
こ)ふふ。
という会話をしていると目の前にファミレスが見えてきた。
な)...あそこで、いいんじゃないか?
こ)...そうね
どこか。聞き馴染みのある声が聞こえる。
?)お席ご案内いたしますねー
...やっぱり紗良だ。
な)...紗良、
さ)...えっと、誰よ。
な)...あ、えっと、事情があってな、
な)...夏希だ。
さ)...ふーん。そう。
さ)...夏希ね。
な)...あんまり信じて無さそうだな。
さ)...まぁ。そうなるわよ。
さ)...そんな見た目してたらね。
な)...そうか。
さ)...でも。わかるわよ。
さ)...口調とかでね。
な)...そうか。よかった。
な)...そういえば。
な)...うちの学校バイト禁止だろ?
さ)...へへ、内緒にしてね
な)...そりゃするけどよ、
さ)...あ、隣は。水瀬さん?
こ)...お久しぶりね。時枝さん
さ)...久しぶりね。今日は2人?
こ)...そうよ。
さ)...そうなのね
こ)...ほんと、仲良いわね。
こ)...夏希も、最近会えてなかったわね
な)...そうだな。久しぶりだ、
さ)...じゃあごゆっくり。
な)...ありがとな、紗良
な)...こころ。
な)...これありがとな。
コートを返した。
こ)...いいわよ
こ)...借り。2つ目ね
な)...わかったよ。
そういう魂胆かよ。
こ)...夏希は何食べるの?
な)...オムライスとか、からあげとか。
な)...うーん。迷うな。
こ)...相変わらず優柔不断ね。
な)...仕方ないだろ
な)...全部美味そうだしな、
こ)...私は決まった、かな。
な)...どれにしたの?
こ)...私はオムライス、かな。
な)...じゃあ、私も、オムライス、、かな。
こ)...え?
こ)...今なんて。
な)...だから。オムライスかなって
こ)...その前、よ。
な)...じゃあ、私も。って
な)...あ?
こ)...冗談はやめて欲しいわね。
な)...冗談じゃねーんだよ。
な)...ほんと、自然。に
な)...あ?意味わかんね、まじで。
こ)...ふふ。
こ)...今の姿じゃ、強い口調も変だしいいんじゃないかしら。
な)...いや。全然嫌だわ。
な)...自然と出てきたのも嫌だし、
な)...この俺が、私なんて。
こ)...ふふ。成長ね。
な)...どこがだよ。
(...少し間があった。)
な)...腹減ったし、早く注文しようぜ。
こ)...そうね。
な)...一応聞くが、ドリンクバーつけるか?
こ)...私はいいわよ
な)...じゃあなしだな。
混んでいるせいか。なかなか運ばれてこなかった。
さ)...はい、持ってきたわよ。
な)...ありがと、紗良。
さ)...どういたしまして。
な)...頑張ってな
さ)...ありがと。
な)...なんか、いいな。
こ)...ふふ。そうね。
な)...じゃあ食べようぜ。
こ)...そうね。
な)...いただきます。
こ)...いただきます。
な)...美味いな、これ。
な)...そいえば、ここ来るのも久しぶり。だな
こ)...そうね。
(...少し間があった。)
こ)...今日は急にどうしたの?
こ)...急に会いたいなんて、ね。
な)...一緒にご飯とかどうかなってな。
こ)...嘘つかなくてもいいのよ?
な)...ほんとにご飯食べたかっただけ、だよ。
こ)...ふーん、そうなのね。
こ)...ご飯くらいなら、いつでも行くわよ。
な)...わかったわ。また誘うな
こ)...いつでもいいわよ。
な)...美味かったな
こ)...そうね。
な)...ごちそうさま
こ)...ごちそうさま。
な)...外。寒そうだな
こ)...そうね、
こ)...こないだ買った服しかないでしょ?
な)...そうだな
こ)...明日、ショッピングでもどうかしら
な)...いいなそれ。
な)...どこでも着れる服とか、欲しいわ。
こ)...ふふ。またそういうなのね
こ)...私が選んであげるわね。
な)...ありがとな。
な)...女の子の服とか、よくわかんねーし。
こ)...ふふ。そうね。
な)...なんか、楽しみだわ。
会計をして、扉を開けた。
冬の空気が一気に押し寄せ、頬を突き刺すように冷たい。
な)...うわ、まじで寒みーな、
こ)...そうね。
こ)...まだ、着とく?
な)...いや。いい、
な)...これ以上、借りは作りたくねーわ
こ)...ふふ。そうなのね、
な)...ほんとに寒みーな、
な)...自販機で、ココアでも買って飲まね?
こ)...あら。それいいわね。
こ)...そうしましょ。
な)...ないな。
こ)...そうね、
な)...コンビニでも、寄るか。
こ)...いいわね、
な)...あったかいコーナーなくねーか。
こ)...そうね、
な)...しかたねーな。
な)...肉まんでも買ってくか
こ)...ふふ。
こ)...お腹いっぱいなのに食べれるの?
な)...まぁ、どうにかなるだろ。
な)...奢ってやるから。
な)...借りはちゃらな。
こ)...ふふ。いいわよ、
外に出ると。さっきと同じような強風が肌を刺す。
な)...まじで寒みーな、
こ)...そうね。
な)...ほら。
な)...食べようぜ。
こ)...ふふ。ありがとね。
こ)...じゃあ、いただきます。
な)...おう。
な)...いただきます。
な)...あっつ。
こ)...ふふ。
な)...笑うなよ
こ)...ふふ。ごめんなさいね
な)...まじで。
な)...美味かったけど、
な)...もうまじで何も食えねーわ。
こ)...そうね、私も。
な)...じゃ、あったまったし、帰ろーぜ。
こ)...ふふ。そうね、
な)...今日は、
こ)...お泊まりのこと、?
な)...おう。
こ)...少し、予定があってね。
な)...今日もか。
な)...わかった。
(...少し寂しそうな顔をした。)
こ)...そんな顔しないでよ。
こ)...また、すぐ一緒に寝れるわよ。
こ)...少し、我慢ね。
な)...わかったよ。
こ)...明日は11時ね。
こ)...起こしに行くわね
な)...ありがとな。
な)...おやすみ。
こ)...ふふ。おやすみ、またね。
な)...おう。
心に穴が空いたように、無心で、身支度をした。
気づいたら。もう意識がなかった。




