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白蛇神様の運命の恋  作者: 朱音小夏


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第三話

「......分かりました!! 神楽坂 小夜、白蛇神様のために一肌脱ぎましょう!!」

「......ほう? してどのように?」


 白妙に問われ、小夜は両手を組み、頭を傾げる。

 ――すると何を思ったのか、質問攻めを始めてきた。


「美人が好き? イケメンが好き?」

「......何の真似だ?」

「いいから!!」

「......美人だろうな」

「綺麗系? 可愛い系?」

「どちらでも」

「年上派? 年下派?」

「......一体何の真似だ!! こんな質問ばかり!!」


 白妙はいい加減うっとしくなり、大声を出した。

 小夜はそれに気にすることなくキラキラした瞳で、白妙を見つめる。


「だってだって!! 運命の相手は好みの相手の方が良いじゃないですかぁ!!」

「それは、好みの問題で運命とは関係ないであろう」


 小夜は「そうですか......」としょんぼりと肩を落とす。

 白妙はそんな小夜の様子に「人間とは面白いものだな」と感心した。


「それにしても......恋愛の神様なんだから自分で探せるんじゃないんですか?!」

「......神にもできないことはある。万能ではないのだ。」

「......本当に分からないんですか?」

「分からぬ。だからこうして頼んでおるのだ」


 白妙は小夜の頭に手置くとわしゃわしゃと撫で回した。

 一瞬にして小夜の頭はボサボサだ。


「な、なにするんですか!!」

「......いや。特に意味はない」


 小夜はなんだか不思議な気持ちになった。

 ――昔、同じように撫でられたことがある気がする。


「ねぇ、白蛇神様」

「ん? なんだ?」

「......私達初めましてだよね?」

「......あぁ。」


 白妙の動きが止まる。

 ほんの一瞬。

 その紅い瞳が、寂し気に揺れた。

 嘘だ。小夜は瞬時にそう思った。

 この人は、自分を知っている。

 でも、問い詰めても答えてはくれないだろう。

 そんな気がした。

 まぁ、今は白妙の運命の人を探すのが使命だ。


「じゃあ、一緒に探しましょう!!」

「?」

「白蛇神様の運命の相手!!」


 小夜は満面の笑みを浮かべる。


「私が絶対に見つけてあげますよ!!」


 その言葉に、白妙はニヤッと笑った。


「言ったのだぞ? ならば、期待するとしよう」

「ハイ!!」


 その笑顔を見つめながら、白妙は心の中で呟いた。

 ――相変わらずだ。

 あの頃から何も変わらない。

 自分が誰かも知らないくせに。

 それでも誰かのために、一生懸命になれる。


「......そう言えば、いつまで"白蛇神様"と呼ぶ気だ?」

「へあ?」

「......白妙でよい」


 白妙はなんだか照れ臭そうに言った。

 今まで気高くいたのに、急に可愛らしく感じた。


「では!! ゴホン。白妙様!!」

「あぁ」


 こうして――。

 女子高生巫女・神楽坂 小夜と、白蛇神・白妙による、

 "運命の相手探し"が始まったのであった。



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