ビンタ
その時、シルビアは意識を取り戻した。
スライムを見て逃げてから記憶が無い、目を開けるといつもの洞窟に寝ていた。
胸に何か乗っている感触があった。
隣に座っている、お母さんは私の胸の方を見ている。
首を起こし自分の胸元を見るとオリー君が私の胸に顔を当てて…
べしっ!!
何かを言うより先に手が出た。
「イテッ!」
オリー君が、私に密着していたので驚いてしまいました。
「…」
黙って私を見つめる、オリー君とお母さん。
すぐにお母さんの目から光る雫が頬を伝いだした。
別に、本当に光ってるわけではありませんよ?
洞窟の中ですし…そんな表現にしてみたかっただけです。
「シル!」
言うやいなやお母さんが抱きしめてくれます。
なんとなく何があったのかは察しました、おそらくスライムに襲われて私は気を失っていたんでしょう。
「お母さん…」
「…」
「お母さん?」
「…」
「くる…い」
「…」
ビンタのショックから立ち直った俺が、2人をそっとしておこうと思い立ち上がろうとしたら、シルビアが仰け反って、突然暴れだした。
「…ぬ…」
「あっ」
おばさんのパワーがありすぎてプロレスのベアバックになってる…
「ちょっ…おばさん!?」
と言っておばさんの肩を叩くと
やっとおばさんがベアバックを解いた。
シ「……」
ユ「えがった…」
シ「良くないよっ!!、死ぬかと思ったじゃない!」
ユ「?…」
おばさんは自分が絞め殺しそうになったのには気づいていなかった。
ユ「死ぬかと思った、じゃなくて、実際死んでたんさ」
シ「違うよ!今死ぬところだったんだよ!?」
ユ「違うさね、さっきまであんたは死んどったんよ。」
シ「?生きてるよ?」
ユ「そこの坊…オリーが治してくれたんさ」
シ「?」
今生きてる人にあんたは死んでたって言っても通じる訳もなく、頭に?を浮かべるシルビア
オ「とりあえず元気そうで良かったよ。」
言って自分のスペースに戻る。
にやけが収まらん…復活薬が本当に効いたのだ。
既にチート、流石異世界だ、きゃろに頼んで量産してもらわなければ。
戻ったけど周りの人は起きてるし、きゃろに話しかけれないのでモヤモヤしてると、母さんがご飯を作り終えたので、皆と一緒に食べる。
今日の話題は大人も子供も、もちろんシルビアの件である。
いつもであればだいたい隣にはマレイヤが座るのだが、今日は別の子と食べている。
今日は俺の横にシルビアが座った、ダグリックも今日は子供コーナーに座りこっちを睨んでいるが、まぁモブキャラにガン飛ばされても関係ないので放置しておく。
シルビアの体調は既に良いようで、元気良く、頬も血色が良く、少し赤みがさしている。
「オリー君、これあげる。」
と言って、シルビアに、何故かナスモドキのような野菜を押し付けられた。
ナスモドキはもぅ完全に前世のナスだ、食感、味、見た目、完璧!
ちなみに、前世の俺はアク抜きが不十分なナスが食べれない、口の中が痒くなる、だからこっちでは完全に絶賛食わず嫌い中なのだが…だが…だが…
だが!しかし!!
これはあれだ!!関節キスだ!!さっきまで別のものを食べていた箸で掴んで渡してきたのだから!
えっ?さっき口移しで薬飲ませただろって?
それはそれ!これはこれだよ?
可愛い娘との、こうゆう接触は何回あっても嬉しいのだよ。
ほらボーナスとかあればあるだけ嬉しいだろ?同じだよ(`・ω・´)キリッ
「ありがとう。」
パクッ、もぐ……もぐ……ごくんっ。
ダメだったわ、嫌いだわぁ…うん…、女性はナス好きが結構多いから、俺もナス好きーとかって話合わせるけど、やっぱり嫌い…
「美味しいよ」
と言って心の中で泣くのであった…
食べ終わるとすぐに隠れてきゃろに確認する。
「きゃろ、復活の薬ってまだ作れんの?」
「さっきの1回と、後2回分は作れる、ってか後1回分は作ったよ?でも入れる物が無くて、これ以上は無理」
「なるほど?死んでから何日までなら生き返るとかって条件あったりする?」
「う〜ん…人間相手だとちょっと分からないのよね、作り方は知ってるけど、初めて作ったし」
初めて…ってシルビアは人体実験…
効いたから良いけど、効果無かったらマジで死体弄んだみたいな批判受けそうだな、想像するとゾワッとする。
「あっ…でも死体が腐ってきてると、ゾンビになるから、使わない方が無難」
「えっ…?」
ゾンビ…変異種とか…追跡者…って違う違う。
だからダグリックの親父は生き返らせない事にした。
確認したい事も終わったので寝る。
明日はもぅ移動するって言ってたから、早く寝て明日に備える、洞窟とはしばらくお別れ…少し悲しいオリーであった。




