閑話
指摘を受け、閑話として割り込みします。
作者的に落ち着いたら、すべて修正していきたいです。
二年前、彼が出ていった…………。
確かに些細な喧嘩はした。
だが、それはいつもの事のはずだ。
次の日には彼が何食わぬ顔で、ほんのちょっとの言い争いをして仲直りをする。
それが二人の、暗黙の了解だった。
今回もそう思っていた。
なのに。
数日後、彼は私をこの国に置いて出ていった…………。
確かに私はこの国で、国民には人気があったが貴族たちとの基盤も無く、彼には辛い思いをさせただろう。
でも、でもそれでいいと彼は言ったのだ。
『時間はかかるだろうけど、一緒に、二人で頑張っていこう!』
照れくさそうに笑った彼を、私は心底愛おしいと思った。
彼とならどんな困難も越えられると思っていた。
だが、彼は私の元から去っていった。
宰相が言うには、彼は私との喧嘩の後。
『もう、ワガママ姫の面倒なんてこりごりだ!』
そう言い放って国から出ていったらしい。
「そんなの嘘だ!」
言いたいのは山々だが、自分が彼の前では素の自分でワガママなのは自覚している。
でも、それが可愛いと言ってくれたのは嘘だったの?
疑問は残るが、確認する術が今は無い。
いや、あるにはある。
彼の今住んでいる場所や、境遇などは密偵を放って知っている。
彼をとっ捕まえて、真意を確かめたいと思うのだが……。
もし宰相の言った事が本当で、
『私との事をウザく思っていたら?』
『彼が今の暮らしを好んでいたら?』
正直、確認するのが怖い。
「ふう……。もう寝よう」
私は彼が去ってから、寝る前の習慣のなってしまった思考を止めた。
「……テイル……お休み」
もう私の側にいない彼の名を呟きベッドに入る。
この時私は、あんな再会をするとは夢にも思わず、夢の中に落ちていった。




