90 クリムゾン学院の七不思議Ⅱ
俺たち三人は夜の学校でペチャクチャ喋りながら歩いていた。
「でもさぁ、なんで授業では理科とか美術をやらないのに理科室とかあんのさ?」
「お前、知らないのか?部活で使うんだよ。ほら、あの決闘みたいに」
「なるほどね」
「着いたみたいですよ」
アレクシアの声につられて前をむく。
するといかにもヤバそうな雰囲気の部屋があった。
ドアに耳をつけるとなかからカタカタと音がした。
俺はゆっくりと扉を開ける。
人体模型をちらりと見るが特におかしなことはない。
いや、ひとつだけあった。
人体模型の胸のあたりに白いモヤがあったのだ。
俺が鎌を取り出すと人体模型が震えだす。
俺は容赦なく人体模型を鎌でサクッと倒す。
地面に人体模型の破片が飛び散り魂が昇天していったのを確認すると俺は『復元』で人体模型を元の姿に戻してやった。
「次は高等部の1年A組ですね」
「こっから結構、近いな」
「早く帰りたい…」
「まあそう言うなよ」
そうやってくだらないことを話している間に例の1年A組に着いた。
「あれ?おっかしいな」
「どうした?」
「いや、俺がこないだあの誰も使ってない机を撤去したのにまた置かれてる」
そう言ってヘンリーが指さした机には白いモヤが…はい確定。
俺はその机に寄って行って鎌で切断する。
すると机ごと白いモヤが消えてしまった。
「これ、私が来る必要あったのでしょうか?」
アレクシアが俺たちに尋ねる。
質問を投げかけられた俺たちの答えは…
「「・・・」」
無言。
「あーうん、もう大丈夫です」
俺たちはそのまま会話をせずに美術室へと向かった。
「美術室の肖像画だよな?」
「ああ」
俺たちは美術室に入っていく。
壁には肖像画があったが俺と反対側を向いている。
本当にこれと目が合うのだろうか。
その時、肖像画の目の片方だけがぎょろりとこちらに向いた。
後ろの二人は驚いて一歩下がるが俺は冷静に目を刺す。
この目にも白いモヤがついていたが俺が刺したことにより消滅した。
俺は破れた部分を復元すると二人と共に部屋から出た。
「次は?」
「そこの階段だ」
ヘンリーが指さした階段は下の階の初等科に繋がる階段だった。
俺たちはその階段をゆっくりと降りて行った。
12…13。
俺は振り返ると階段の数を数える。
だが階段は12段しかなかった。
「ヘンリー、階段は何段あった?」
「13だ」
「私もです」
階段はしっかりと12段しかない。
それなのに白いモヤも見えないしみんなも13段と言っている。
これはどういうことだろう。
俺はひとり考えていた。
その時、俺の後ろをなにかが通過した気がした。
すぐに振り向くがそこには誰も居らず二人も離れたところにいた。
「おーい、なにやってる?はやく行こうぜ」
「おう」
俺は二人の後を追って走り出した。




