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91 クリムゾン学院の七不思議Ⅱ②

その時、唐突に肩に手が置かれた。

「ねぇ私…綺麗?」

後ろを振り向くとそこには白い肌に口が裂けている女がいた。

そう、口裂け女である。

「・・・」

俺は無視しそのまま開かずの部屋を探しに行こうとする。

「え?ちょ、ちょっと待って…がはっ」

口裂け女は俺を追いかけようとしたのか思わず足を踏み入れてしまったようで結界に阻まれ盛大に転んだ。

そのままにしておくのもかわいそうだったので俺は口裂け女に近寄って行って声をかけた。

「大丈夫か?」

「あ、はい。ありがとうございます」

口裂け女は俺の顔を見てしばらくぼーとしていたが俺が話しかけると礼儀正しく答えた。

「ここでなにやってるんだ?」

「なにって人を怖がらしているんですよ。そしたらなぜかここから先に入れなくなって…」

「こっから先に入りたいか?」

「そういうわけでは…ただ自由になって普通の暮らしをしてたまに人を驚かせたいだけです」

どうやら口裂け女は自ら望んでこの姿になっているわけではなさそうだ。

すこし驚かせたいという願望はあるようだが。

「本当にそれだけが目的?」

そう問うと口裂け女は頷いた。

「じゃあこうしよう。俺がいまからここから先にも行けるようにするしもっと人を怖がらす秘訣も教えてやるよ」

「ほ、本当ですか!?」

俺は『完全掌握』で行動制限を解除すると口裂け女は嬉しそうにこちら側に飛び出してきた。

後ろでは二人が容姿がヤバい口裂け女と平気で話している俺を見て若干引いている。

俺はそういう差別?良くないと思うなぁ。

「それで?秘訣とは!?」

「それはね俺がいまからあげるスキルを使うんだよ」

「?」

俺は『変形』を与えると再び話し始める。

「このスキルを使って昼は普通の暮らしをしてたまに夜に驚かせればいいんだよ」

「なるほど!」

口裂け女は『変形』を使って自分の裂けている部分だけをくっつけた。

「うわぁすごい美人…」

そこには思わずアレクシアも見惚れてしまうほどの美女がいた。

「じゃ、行こうぜ」

「待ってください」

俺たちが立ち去ろうとすると口裂け女が俺たちを呼び止める。

「あの…その…」

「?」

「私も一緒に連れて行ってください!」

「いいよ」

「軽っ…!」

「いま七不思議の調査中なんだけど開かずの部屋って知らない?」

「開かずの部屋?知ってますよ」

「「「マジ(ですか)!?」」」

すると口裂け女はキョトンとした様子で続きを言った。

「はい。そこの扉ですよ」

俺たちは口裂け女が指さした方向を同時に見る。

そこにはいかにも古そうな扉があった。


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