89 七不思議、再び
最近、このクリムゾン学院で新たな七不思議が起こっているらしい。
そうヘンリーに聞かされたのはついさっきのことっだ。
「しっかし懐かしいよな。七不思議だなんて」
「だな。そういえばあの時、お前が図書館に乗り込んできて当時アズルートの責任者だった俺のもとに七不思議と偽っていたずらをしているやつらを特定してほしいとか言ってきてたな」
「そうだったんですか!?」
最近仲良くなったヘンリーの奥さん、アレクシア・クリムゾンが答える。
「そうそう」
「お前なぁ、そういう話はあまり言わないでくれよ。恥ずかしいんだから」
「それでなその噂が本当で大変だったんだよ。たしか…」
「追いかけてくる白い女、勝手に響くピアノの音、呪われた本、女子トイレの少女、木の下の死体、スキル目当ての獣人の少女、謎の人影を見て不幸が起こる」
「そう、それ!お前、最後のやつどうなった?」
「俺はずっと熱が出て悪夢を見てた。お前は?」
「俺は変な土魔法使いに襲われたり地龍に襲われたりしたな。あとサリオスっていうとこで街に入るために壁を登った」
「え?でもサリオスってもう私が生まれたときには無くなってましたよ?マルティネスさん私より若いですよね?」
「待て。サリオスがなくなったときにはまだ生まれてなかったぁ!?失礼ですがおいくつですか?」
「えーと今年で30とかですかね」
「貴様、なぜ10も年が離れてる奥さんと結婚している!あ。でもシャルも俺とは結構、年が離れてるな」
「アレクシア、実はなお前の母上とサリオスを壊滅させた集団の一人がコイツなんだぜ」
「本当ですか?」
「…母上?」
「知らなかったのか?コイツはあのアズルートさんの娘さんだぞ」
「はぁ!?」
そんなことアズルートは言ってなかったぞ。
「母は実際に私と血が繋がっているわけではなく孤児だったところを拾ってくださったのです」
「マジか」
今日は驚かされているばかりである。
「ごほんっ!えー話は戻るが最近出てきた七不思議っていうのは?」
ヘンリーがその七不思議を説明してくれた。
簡単に言うとこうである。
《クリムゾン学院の七不思議》
一.理科室の人体模型が動いている。
一.高等部の1年A組に誰も座らない机と椅子がある。
一.美術室の肖像画と目が合う。
一.十二段の階段が十三段になる。
一.口裂け女は初等部には入れない。
一.開かずの部屋がある。
一.七不思議の最後を知ると不幸が起きる。
「一番最後は変わらないんだな」
「ああ、でもたぶん今回もガチだ」
「調査はいつから?」
「明後日にしよう」
「わかった」
俺は挨拶をして家に帰った。




