65 ウィルザム書店事件②
店員が拳銃を取り出し俺たちに銃口を向ける。
俺は即座にシャルを抱き寄せ死神の鎌を取り出した。
「俺は言ったよな。貴様を地獄の底まで追いかけて殺すってなぁ!」
なんで気付けなかった?
よく考えれば例の声と同じだった。なのになぜ?
いや、そんなことはどうでもいい。
いまはこっちに集中しなければ。
「俺は貴様を、テオ・マルティネスを死神の名において殺すっ!」
「なっ!?」
動揺する俺をよそに男は鎌を俺に降り下ろした。
結界と結界がぶつかり合い爆風が吹き荒れる。
「死神だと!?」
俺以外に死神が現れた。
人間を死神に任命できるのは闇の国の国王かランス。
ランスはたぶん違う。ということは消去法で闇の国の国王だろう。
しかしなぜ!?
男が再び俺に鎌を振り下ろす。
「くっ…」
俺はシャルを守りながら戦っている。
それに対し男は自由で俺の圧倒的不利だ。
スキル『権利剥奪』を使いたいところだが、あれは相手の名前が分からないと使えない。
マジで使えねー。
『洗脳魔法』発動。
これなら名前を聞き出すことも…
《『洗脳魔法』がユニークスキル『拒絶』によって妨害されました》
なんだと!?
男がニヤリと笑う。
糞がっ!
なんだよ『拒絶』って!
《スキル『拒絶』とは自分に不利益な行動すべてを自動的に妨害してしまうスキルです。スキル『拒絶』を取得を開始…妨害されました》
俺は『異空間構築』で異空間にシャルを入れると店の外に飛び出た。
男も俺を追う。
《スキル『魔力低下抑制』を自動発動します。妨害されました。魔力の低下を確認しました》
マズイ。非常にマズイ。
どうする?おい、どうすればいい!?
《魔術『完全掌握』の使用を提案します》
グッドアイディーア!
魔術『完全掌握』発動。
俺は逃げながら『拒絶』と鎌の完全停止を試みる。
《魔術『完全掌握』でスキル『拒絶』とアイテム『死神の鎌』の完全停止を開始…スキル『拒絶』アイテム『死神の鎌』の完全停止に成功しました》
よし!反撃開始だ!
魔術『蜘蛛の糸』発動!
俺は糸で男をぐるぐる巻きにしようとするが『空間転移』で逃げられる。
どこだ?どこに逃げた?
アイツがこの場から逃げるとは思えない。
だったらどこに潜んでいるんだ!?
そこで俺は考えた。俺だったらどこにいるのかと。
俺だったら…
「上だ!」
俺は上空にいるやつをロックオンする。
魔術『蜘蛛の糸』発動!
俺はやつを高速の速さで捕まえるとホラー映画に出てきそうなほど糸でぐるぐる巻きにする。
続けて『洗脳魔法』で動けないようにした。
「お前の名前はなんだ?」
「コ、コウキ・ババ」
コウキ・ババ?
あっちの世界の人間か。
まあ、どうでもいいけど。
スキル『権利剝奪』発動。
《スキル『権利剝奪』で死神コウキ・ババの権利剝奪を確認しました》
さてと、コイツどうしよう。




