60 総合体育大会⑥
『時間操作』停止、発動。
静止画のように時が止まる。
眉間には銃弾がギリギリのところで止まっていた。
そうこの世界にはないはずの銃弾が、である。
俺は弾をポケットにしまうと時間を元に戻す。
かなり大きい時計塔の小さな穴が一瞬キラリと光る。
俺は光った方向に転移して狙撃手の首に鎌を押し付けた。
「貴様は誰だ。なぜ俺を狙う」
俺はさらに鎌を首に食い込ませる。
「い、依頼されたんだ。アンタを殺せって」
「誰から?」
「わからない。ただダーク・ナイトメアって」
「それは組織なのか?」
「もうそれ以上は知らない。本当だ!信じてくれ!」
「じゃあアンタのその銃はなんだ?」
「依頼主から届いたものだ。なあ、殺さないよな?」
男はおびえ切っていた。自分は殺されるかもしれないと。
安心しろ。すぐに楽にしてやる。
俺は鎌で首を狩った。
『善悪を知る鎌』
これは本来の機能である魂の回収と結界の他にもう一つ機能を持っていた。
それは生物の善悪を判断することができ悪人だったら死に至らしめるというものだ。
貴様もこの依頼を受けなければ死ぬことはなかったのに。
墓はつくってやる。
《称号『無慈悲なる神』を獲得しました。使用可能魔法に『死者の舞』が追加されました》
「ダーク・ナイトメアか…」
そろそろあれが必要になってくるな。
俺は『念話』でラスターに話しかける。
『ラスター、あれを用意してくれ』
『うわあ!マルティネス様いきなり話してくるのはやめてください』
『すまないな。それであれは?』
『ここにあります』
『よし』
スキル『召喚』発動。
光に包まれてラスターが目の前に現れる。
「これです。どうぞ」
ラスターが渡してきたのは拳銃のようなものと一番上に穴が開いている金属の筒だった。
「光線銃『フリューゲルSP001』と光剣『フリューゲルナイト』です」
俺はそれらを受け取ると『魔法開発』で作った魔法『リミッター解除』を発動した。
銀色に輝く二つの物体に緑色の植物の蔓のような模様が浮かび上がる。
『フリューゲルナイト』からは緑色の高圧エネルギーが飛び出した。
なんかライトセーバーみたいだな。
俺はこれらをしまうとラスターに戻ることを伝え俺は試合場に転移した。
総合体育大会は俺の勝利で幕を閉じた。
勝利というかイジメだよイジメ。
総合成績はアクリシータ魔法学院が第一位の成績を収めた。
成績発表が終わりいまにも選手たちが帰ろうとしているころ。
唐突に爆発音が響いた。
スピーカーがキーンと鳴り男の声が聞こえる。
『我々はダーク・ナイトメア。貴様ら魔法使いにはいまから大人しくしてもらう。目的を果たすまではな』
うわぁー大変なことになったな。
あれ?いまダーク・ナイトメアって言った?
ていうことは目的は俺?
『ところでここにテオ・マルティネスはいるか?』
なんで俺なのー!?
テ:思ったんだけどこの作品の魔法ってなんでもアリじゃね?
シ:・・・
テ:いや、なんか言えよ!
沈黙。
テ:ていうかシャルいままでどこにいたの?
シ:…肩の上です。なんで気付いてくれなかったのでしょうか。ごにょごにょ…
テ:お願いだから機嫌悪くしないでー。




