51 シャーロットのあだ名
家ではシャーロットが晩御飯をつくっていた。
家にいい匂いが溢れる。
「ただいま」
シャーロットがこちらに気付く。
「おかえりなさい。もうできますよ」
今日の晩御飯はボロネーゼと海藻サラダだった。
俺とシャーロットが席につく。
「「いただきます」」
俺たちはそのおいしさのあまり夢中で食べていた。
「そういえばさシャーロット」
「ん?なんでしょうか?」
「シャーロットにあだ名ってあるの?」
シャーロットは口についた汚れをナフキンで拭う。
「そうですね…ないです。でもなぜ?」
「いや、名前長いから短くよびたか呼びたかったんだけど。そうか、ないのか…」
俺はシャーロットと同じようにナフキンで汚れを拭い考えまくった。
「うーん、シャロ?シェリー?それとも…」
考えること十分。
「いい加減に決めてください。いいえ、いままで通りシャーロットでいいですから」
「そう言われてもねぇ。うーん、決めた!」
シャーロットは耳を傾ける。
「シャーロット、君のあだ名はシャルだ!」
「シャル、ですか」
「どう?」
「いいですね。気に入りました」
「なら良かったよ」
こうしてシャーロットのあだ名はシャルになった。
今日は週に二回の休日だ。
俺はシャルと日帰り旅行をすることになった。
行き先は炎の国の観光名所フレアルドである。
あまり早く行き過ぎると楽しめないので『風圧加速』は使わずにゆっくり行くことにした。
と言っても二人の箒『閃光の箒』はその名の通りスピードがかなりあるのですぐに着いてしまう。
フレアルドの入り口である門が見えてきた。
俺とシャルは箒から降りて門に向かった。
フレアルドは壁に囲まれた都市だった。
炎の国というだけあって温泉が有名で温泉目当てで来る人も少なくない。
守衛が話しかける。
「お客様、ここからは魔法の使用が一切禁じられますがよろしいでしょうか」
「かまわない」
「承知しました」
門が開く。
俺たちはその中に入っていった。
フレアルドはなんか昔の江戸みたいで湯気が立ち昇っていた。
「いい匂いですね」
「そうだな」
商店街は人々で賑わっていてザ・平和ってかんじだった。
しかしこの平和は一瞬にして崩れ去ることとなる。
突如空に現れた未確認飛行物体によって。




