46 久しぶり、アズルート。
しばらく移動すると幾千もののカマキリの大群が生徒たちの前に姿を現した。
はっきり言ってキモイ。
カマキリのサイズがむっちゃデカいし数が多いすぎるし。
生徒たちはどうやってこいつらを倒すかなぁ。
部員全員がなにか魔法を発動させた。
空に魔法陣のような模様が浮かび上がる。
あー。
「シャーロット、ちょっとこっちに来い」
「わかりましたってひゃわ!」
俺はシャーロットを無理やり抱き寄せる。
そして鎌を取り出した。
空から氷の槍がカマキリの大群に降り注ぐ。
それはギリギリ生徒たちには届かなかった。
あいつらいつの間にあんなことできるようになったんだ?
元々水が得意な生徒が多くてその派生属性の氷が使えてもおかしくはない。
だがあの短期間でどうやって…
「あの…そろそろ離してもらえますか?」
「ああごめん」
俺はシャーロットを解放した。
シャーロットの頬がすこし赤くなっている。
だが俺は生徒たちに夢中になっていて気付いていない。
あんなにいたカマキリを一瞬にして倒すとか軍隊かよ。
でもかなりいたよな。
ああ恐ろしい。
その後は意外と魔物に会わずに目的地まで移動できた。
まぁ当然だろう。
あのカマキリの軍隊が一瞬にして串刺しにされたんだからな。
だが生徒たちは目的地目前に戸惑っていた。
なぜなら目的地は強力な風の結界に守られていたからだ。
そう、目的地とはアズルートだったのだ。
俺は生徒たちの前に舞い降りた。
「おつかれー」
生徒たちが一斉に俺のほうを向く。
「では早速行きましょうか」
「ああ」
みんなが「え?どこに?」といった表情をする。
『空間転移』発動。
部員全員を転移させる。
転移した場所はアズルート図書館の入り口だった。
「アズルート、開けてくれ」
扉が不気味な音をたてて開く。
俺を先頭に集団は中に入っていった。
あの時と同じようにランプが俺たちを導く。
俺は書斎の扉を両手で押し開けた。
「では諸君、精一杯戦いたまえ」
俺はシャーロットと椅子のあるところに転移する。
そこには先客がいた。
「久しぶり、アズルート」




