40 決闘部とオスカー少年
決闘部。
その部室はまるでデカい体育館のようなかんじだった。
で、なんか部員募集したらなんかむっちゃ生徒が来たんですよ。
みんな「頼もう!」ってかんじでとつってきて色々と大変だったわ。
それで連中にルール説明したり礼儀作法を教えたりした。
「他にルールわかんないやつはいるか?」
みんななんとなくわかったらしい。
「じゃあ早速だが俺と試しに試合をしてもらう。まず俺とやりたいっていうやつ、前に出てこい」
数人が前に出てくる。
「じゃあお前らのなかでじゃんけんをして勝った順で俺と戦うってことでオーケー?」
そいつらが頷く。
「「「せーのっ!じゃんけんぽいっ!」」」
なんか一発で決まった。
残りの二人もすぐに終わる。
「えーと。審判はシャーロットお前がやってくれ」
「私、ですか?」
「ああ」
シャーロットに紅白の旗を渡す。
「できるでしょうか?」
「お前が勝ったと思ったならそいつの旗をあげればいい」
「わかりました」
シャーロットが頷く。
「よし。では最初にやるお前、名前と得意な属性を教えてくれないか?」
「俺の名前はオスカー・シンプソンです。得意な属性は水と風です」
水と風か…
「ありがとう。まぁルールによると死んだり大けがをしない程度の魔法は使っていいらしいから本気できてくれ」
「はい!」
「他の生徒は危険だから壁のほうに寄ってろ」
生徒たちが壁にぞろぞろと歩いていく。
俺とオスカーは体育館の中央で向かい合った。
シャーロットが口を開く。
「試合時間は3分。相手が試合続行不能、または勝敗が決した場合を勝利とする。では試合、始め!」
先にオスカーが攻撃してきた。
杖から水が出る。
おそらくは杖のオプション機能の『水』であろう。
杖にはすべての属性の簡単な魔法がオプションとしてついている。
それの水バージョンだ。
だがこんなのは痛くも痒くもない。
同じく『水』発動。
え?痛くも痒くもないんだったらそのまま水をかぶればよくないって思ったやつ、絶対いるよねー。
でも俺は濡れたくないのよー。
『影分身』発動。
俺の分身がいくつも現れる。
オスカーはそれを片っ端から倒していく。
オスカーくん、それじゃあ俺には勝てないよ。
そりゃあ負ける気はしなかったけど。
『空間転移』を発動。
オスカーのうしろに転移する。
俺はオスカーの首に杖の先端を押し付けた。
「チェックメイトだ」
「やめ!勝負あり。赤の勝ち!」
シャーロットが赤旗をあげる。
シャーロット、やればできるじゃん!
体育館中に歓声が沸く。
「おつかれー」
「先生、ありがとうございました」
「強かったよ」
嘘だけどね。
マジ余裕でしたわ!
ハハッ!
「先生、どうやったら先生みたいに強くなれますか?」
「魔法を使いまくる。または魔物を倒すのが一番だけど、いまは狩れなくなっちゃったからな…。うん、わら人形相手にやりまくれ!」
「わかりました。ありがとうございます!」
そう言うとオスカー少年は目をキラキラ輝かせながら走っていった。
俺、変なこと教えちゃった?
数日後、オスカーはわら人形に魔法で攻撃する変人として学校内で有名になるのであった。




