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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第8章:なくしちゃいけない

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小松先生の長いおしゃべり5

 小松先生のご提案は俺にとって嬉しくないことで…だけど興味はある。

 そもそもなんで俺が女難だと?


「行朝からそこそこ君の話は聞いているからね」

 嫁の父になんと言われてるのかは気になるけど…。まっ、ろくなもんじゃないことは想像がつく。娘を奪っていく男なんぞ古今東西父親の敵だ。


「感謝してるらしい」

 はい?

「娘の人生を彩りのあるものに変えてくれた、と」

 おかげで俺の人生は灰色…すかさず今日一の怖い目で睨むな、千種。


「女性につい夢を見させてしまうような男だと聞いた」

 それってつまり…。

「ああ、まだ君は何者でもない」

 分かっちゃいますがね。


「行朝が直接話せばいいのにね」

 少し茶目っ気のある表情でダンディーは片目を瞑る。

「君が一生をかけるものが見つかれば、もう女性は振り向かなくなるかもね」

 えー、じゃあ一生俺は独身…。


「そんなわけないでしょ」

 右腕から声がした。

 そして玲先生からも。

「あなた千種さんを捨てたら一生高校生よ」

 ずっと高2のままですか…。


 なぜ俺の崇拝者(アイドル)から詰られねばならないのか。


 今までの話を要約すると…要は千種に腹を決めろってこと、だな。

 まだアオハルを謳歌したいんだが…。

 まさか千種おまえ…偽装妊娠なんじゃ。


「死ね、バカ」

 出会って一番の愛情が籠もった一言だった。


 ・・・

 ところでダンディー。行朝さんとはどういうお知り合いで?

「ああ。高校野球部の先輩後輩だよ。私が一つ上だ」

 確か行朝さん、そんなことを言っていたような。

「彼が入部して割とすぐに廃部になったがね」

 嘘…。確か行朝さんは最後まで野球部を努めたくらいのことを言っていたような。

 まあ千紗さんの旦那さんだし、千種の父親だ。なんだかんだ食わせものであっても不思議はないだろう。いやむしろそうでない方が不自然なのかもしれない。いずれは分かる日が来るだろう。


 ところでどこの高校でしたんでしょうか。

「このあたりの男子高校生なら…」

 …俺たちにとっても母校の高良高校ですよね。ましてや早名一族なら当然。


 ちなみに行朝さんってその頃もてたんですか?

「娘さんの前で答えていいものか困るがね…。そうだな…今の君くらいじゃないか?」

 へえ、よく分からん。


 ・・・

 医院を後にして、さて学校に…。

「土曜日から夏休みだよ?」

 おかしいな。終業式で生徒会長の挨拶をした覚えが…。


「準決勝と決勝があったでしょ」

 それにしたって…。

「普段から寝ているせいじゃない?」

 そんなはずは…。

「千種さんが正解よ」

 玲先生に決定打を打たれた。


 そして玲先生と別れて俺たちのアパートに向かう帰り道で、俺たちは折井を見つけたのだった。

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