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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第10章:

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室賀の乱1

「生理が来た」

 と千種は短く告げた。昨日の遅くだと言う。

 あの目まぐるしい1日の終わりはどうにもしんどかったことだろう。

 そして今朝珍しくしどけない姿だったのもあるいはそれが影響しているのかもしれない。


 うちで休んでいた方がいいんじゃないかと思う。そう伝えようとすると

「そこまで重くはなったことないし…あたし自身が機嫌悪くなってるのは自覚しているから」

 自重するし、野球部のみんなに会いたいし。


 そこまで会いたい人いるか?

「若葉ちゃん」

 そうけ。いつの間にそんなに仲良くなったんだ。

「いつも幸平を」

 一番に思ってくれていたから。

 そんな風に言われたら、出かける理由に反対する余地はない。


 それと…。

 依田日向さんに当たりが強くなったのは、ちょっと隠すことを控えめにしてらどうなるだろうかと、他人にも自分にも試してみたかったから、だと。

 だからって日向さんでいいのかとは思うが、さすがにそのあたりのラインはわきまえているはずだ。


 千種とて所詮は生身の人間。そりゃ感情が動くだろうし、無表情でいることを中学時代に覚えたが故に、自分の影響力を小さくすることに腐心したからこそ。


 だからこそ…。兄面する日向さんに腹が立ったの、と。


 あー、姉ちゃん大好きだもんな、おまえ。姉の配偶者だっているのに。


 あ…児島家を招集したんだっけ。早まったかな。まっ大丈夫だろ。


 ・・・

 やって来ました、我が野球部。一昨日の余韻も感じられないほど閑散としている。

 なるほど甲子園に出るチームはこれくらい余裕がないと。


 集合時間いつだっけ。

「1時間後」

 優秀なマネージャーは正確に時間を覚えていた。

 同時に「幸平くん、久しぶり」と声をかけられた。児島家長女のみささんだ。

 相変わらず愛くるしくて、そのお御足は素敵ですね。

「また…そうやって。奥さんに怒られるの怖くないの?」

 みささんは特別ですってば。

「奥さんが横にいても平気なの?」

 大丈夫、今はたぶん違う場所に…

「いると思う?」


 千種はどこにだっている。

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