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高良フェノミナン2nd  作者: カラー
第10章:

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117/120

幸平の策謀

 千種に苦手なタイプがいると言う新鮮な驚きを胸に玲先生の部屋を辞そうとして…。

 美也子がいないことに気づく。

 こんな時には嬉々として参戦するタイプだったはずなんだが。


 どっちに尋ねるべきか少し迷い、結局玲先生に聞いてみる。

「美也子いないんですね」


 ああ…となぜか微妙な顔をさっきできたばかりの義兄がする。

「デートだと」

 デートってそんな奇特なやつが…。

 …いるな。

 しかもパワープレイで押し付けたの俺たちじゃねーか。

「そっか。彼氏いたっけな」


「幸平の知り合いか?」

 日向さんの率直な問いに、果たして顛末を話すべきか…。

「野球部の主砲です」

 まああっさりと千種がバラした。


「どんなやつだ?」

 なんと言うか…ズレてるやつですよ。

「兄としちゃどんなやつか確かめにゃならん」

 なんなら今から来ます?一応ミーティングありますから。大前監督も参加予定ですよ、珍しく。

「リハビリ以外暇だからな」


「玲先生とどうぞ」

 まだ千種はピリついている。ほんとこんな千種を見たことないんだよなあ。


 …千種、おまえどうすんの?

「参加する…って言うか、若葉ちゃんから招集されてるの」

 えっ、そうなの?

「一昨日ベンチにいたマネージャーはあたしだったよね」

 そうだったなあ。ほんと今さらだけど、そのマネージャー交代制ってどうやって決まってんの?

「あたしも知らない。若葉ちゃんに聞いて」


 ・・・

 日向さんとは別行動になるが目的地は一緒。

 部室で会うことになるんだろうな。

 …いや部活に全然関係ないのに勝手に参加するのおかしくね?


 と思いついても、既に玲先生の部屋を後にしたわけで。

 なんだか胸騒ぎがするけど基本平和主義の千種だ(俺以外には)。不穏なことなど起きようはずもないだろう。


 どうも千種は一回ガス抜きした方が良さそうだ。


 ……閃いた。


 ミーティングまでまだ時間あるよな。

 ならば…。と俺は児島姉妹と兄弟を召喚することにした。できれば全員、在宅であってほしいが…。


 その後起こった騒動の首謀者は俺だ。今のうちに告白しておく。

 ただし「第一次室賀の乱」まで発展したのは単なる暴発なだけだからな。

 そこまで意図していないことも併せて言わせてくれ。



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