『女神』の名を冠したArms
時を同じくして、冴月がいる大学から程近くにある国連軍の横須賀基地では、あるものの試験運転が行われることになっており、それを見学するべく、60代と40代の黒髪の女性と、緑色のショートヘアーの若い女性軍人が訪れていた。
「大阪空軍訓練所から来ました河合恋准将です」
「お待ちしておりました。ようこそ、横須賀基地へ。そちらのお2人は?」
「大阪府警本部長の大空優花と――」
「その母で相談役の田中瞳です」
3人はそう名乗ると、出迎えてくれた60手前と思われる開発責任者に、敬礼やお辞儀をした。
「彼女達は、私と一緒にいくつかの戦争で共に戦ってくれた仲間なんです」
「ほう、かつて特殊警察官として、数々の難事件を解決したあの有名な。お噂はかねがね。開発責任者の貝原シルヴィオと申します」
合点がいったように頷いた開発責任者のシルヴィオは、自らの名前を名乗った。
「ハーフの方?」
「えぇ。元は母国であるイタリアの技術開発部にいたのですが、色々ありましてね」
「そうでしたか」
(おっ、よく見ると、けっこうなイケオジ)
シルヴィオのルックスの良さを一目見て気に入ったようだ。好意的な反応をする優花に、瞳は咳き込みつつ、軽くエルボーをする。
「それで、例の機体は?」
「格納庫にあります。ご案内いたします」
そう言うと、シルヴィオは3人を格納庫へと案内した。
到着すると、そこには整備士と思われる者達が何人もいて、シルバーと青を基調とした長髪の女性型らしき機体を囲むように作業していた。
「これが?」
「えぇ。人類の人型兵器であるヒューマノイドと、天使が扱う人型兵器・エンジェルファイターの特性を併せ持つ世界初のエンジェヒューマノイド・ガデセリナです」
「ガデセリナ……女神を意味するGoddessからとったってところですか?」
恋の質問に肯定すると、シルヴィオはガデセリナとエンジェヒューマノイドについて詳しく説明した。




