乱入するUnknown enemy
「もう終わりだよ。大人しく部下を連れて帰りな。さもないと――!」
警告した瞳は、脅しの意味も込めて、ムーンパラディンにもう一撃いれようとした。
が、その拳が叩き込まれることはなかった。突然、割り込んできた謎の青緑色の機体からの体当たりを受けて、妨害されてしまったからである。
「つっ! 何よあんた!」
「あいつは……」
思わぬ援軍の到着に呆然とするディックに、謎の機体のパイロットは、プライベート通信で話しかける。
「だから言ったろ? 『あんまりなめてると、痛い目を見る』って」
声の主は、ディックが出撃前に話していた相手だった。
「お前か。そっちの仕事はどうした?」
「ある程度は確保した。それに必要な人員もな。だが、あいつらだけじゃなく、銀の弾丸の邪魔も入っちまってな。撤退を余儀なくされちまった」
「銀の弾丸、か」
「ともかく、ここは退いといた方が身のためだぜ。あいつら相手じゃ分が悪すぎる」
「……そのようだな」
協力者の男に言われて冷静になったディックは、了解すると通信を切った。
「悔しいが、銀の弾丸が近くにいるようなのでな。今回のところは潔く負けを認めよう。だが、私の力がこの程度だとは思わないことだ。さらば」
「銀の弾丸!? 待ってください! その人って――!」
敵の口から出た『銀の弾丸』のことを詳しく聞こうと、冴月は呼び止めたが、ディックはそれには答えず、生き残った兵を連れて撤退した。
「銀の弾丸って……冴月さん!」
「うん……」
(『銀の弾丸』……北斗君、あなたもこの世界にいるの?)
それはかつて、同じ【セブンスター】に所属していた仲間であり、殺しの苦悩を打ち明け合った大切な存在・七星北斗の異名だった――――




