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第一話「毒乙女ちゃん編」そのじゅういち!!

電話がかかった。業者か?マスコミか?それとも近所のババアか?私は笑顔で電話を取る。

そう、いつも笑顔でいないといけないのだ。あの時茨という化け物のせいで壊れてしまった私の平穏な生活を永遠に続けさせるためには・・・電話の声の主は幼い子供のようだった。しかしその肩書を聞いて私は戦慄を覚える・・・・


「こんにちわっ!わたくし異安の白うさというものですが、茨さんの就職先の件でお電話をさせていただいたのですが・・・」茨の就職だと?あぁ、たしかにあの化け物はそう言ってた。どうせ決まらない決まるわけがないのだ。誰があんな化け物を雇う?あれが出歩けば人が何人死ぬことか・・・恐ろしい。しかし電話の主は私にとって予想外の話をしてきた。


「茨さんの就職先が決まりましたので、ご案内したいと思いまして。明日などは予定はよろしいでしょうか?」私は受話器を落としそうになった・・・ おかしい。あんな化け物誰が雇うというのだ。頭の狂った人間としか思えない。おかしいおかしいおかしいおかしいおかしいおかしい。

私は咄嗟に電話を切りそうになった。しかし、怪しまれるとまずい・・・茨の援助金も多額の額なのだ。ここは来てもらって茨に直接断らせるのがいいだろう。


「はい、大丈夫ですよ 態々ありがとうございます。お待ちしていますね」私は笑顔で相手に悟られないように淡々と声をかける。電話の主も安心したのか

「それでは、よろしくお願いします」と一言いうと電話を切った。


あの化け物め・・・あの化け物だけは私が閉じ込めておかないと閉じ込めておかないと。また・・・私がひどい目にあわされる。近所から化け物の母親と呼ばれ・・・連日のマスコミの数・・・やっとやっと平穏な暮らしを手に入れたのだ・・・邪魔はさせない・・・邪魔は・・・サセナイ

「茨っ!茨っ!」私は化け物の名前を呼ぶ。もう戻れないのだ・・・もう、家族にはもどれない・・・・

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


母の私を呼ぶ声が聞こえる・・・・なんだろう?今日はずっと家の中にいて怒られることは何もしてない。バンッと扉を勢いよく開ける音がする。ズカズカと入ってきた私の天敵おかあさんはいきなり私の溝内に蹴りを入れる。

鈍い痛みがお腹に広がる・・・私は耐えられるはずもなくお腹を抱えて倒れる・・・・


「おかあ・・・さん・・・・どうしたの・・・?今日は・・・私・・・部屋もでてない・・のに・・」

母は私の方を冷たい目で見下している。娘とは思ってない。いや、それどころか人間としてみてるのかも不思議なほど冷たい瞳だ・・・・そして、母はこの部屋よりも冷たく寂しい声で私を怒鳴りつける。


「茨・・・あんた、就職が決まったそうね・・・?おめでとう。あんたみたいな化け物が働ける場所があるなんて私も驚きだわ」


「えっ、本当・・・・私・・・ここか・・・」言葉を言い終わるうちに母の蹴りがまた私の溝内に入る・・・私は思わず吐き出しそうになった・・・しかし、母はお構いなしに私をけり続ける。


「おかしいっ!わよねっ!あんたみたいなっ!化け物がっ!働けるなんてっ!」何度も何度も蹴られる。

「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」私は謝り続けるしかできない・・・それだけが母から身を守れる唯一の方法なのだ・・・一瞬母がニヤッと意地の悪い笑みを浮かべた。


そして、私をけるのをやめると私の耳元で囁くように母が話しかける。

「可愛い茨ちゃん?お母さんを一人にできないわよね・・・?それに貴方が外にでるとみんなに迷惑がかかるの。石を投げられるかもしれない。お母さんなら茨ちゃんを守れる・・・分かってくれるわよね?お仕事明日来たとき断れるわよね・・・・?」優しく、まるでかつての母親のように優しく話しかける。


「でも・・・・おかあ・・・さん わたし・・・わたしは・・・お父さんみたいな・・・・」言い終わるうちに何かバットのようなもので体を殴られた・・・・

「ごめんなさ・・・ごめんなさい・・・・おかあさん・・・ぶたないで・・・痛いの・・・怖いの・・」

怖い怖い怖い怖い怖い・・・・・殺されるかもしれない。もっと痛い事されるかもしれない。でも・・・ワタシハ・・・・ワタシハ・・・・


「茨ちゃん・・・?お母さんもこんなことしたくないの・・・いい子の茨ちゃんならわかるわよね・・?分かるでしょ・・・?・・・・分かるって言いなさいよっ!!!」母の殴る痛みが強くなる。

「断る!断るから・・・・もうやめてぶたないで・・・お母さん!!」私は耐えられなかった。母は満足した表情を見せると、また私に囁いた。


「いい子ね茨ちゃん・・・・茨ちゃんはずっとこのままでいいの・・・このままでいればずっと・・・ずっと私と茨ちゃんは幸せでいられるの・・・ずっとずっと・・・ね」母はその後私をおいて部屋から去っていった。


私はベットに倒れ込むと涙を流した・・・痛みで流した涙ではない・・・悔しかった。せっかくあの白うさぎさんが運んでくれた幸せを私はつかめない・・・・私はずっとこの寒い寒い部屋にいるしかないのだ・・・ずっと・・・ずっと・・・永遠にお母さんの人形として・・・・



第一話「毒乙女ちゃん編」そのじゅうに!!に続く





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