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コゲの物語~「慰めはいらねえよ、せいぜいその悪役令嬢と幸せにヤッてろ。突き放すならちゃんと突き放してくれ。」

 小麦色の髪の毛を、理科第一準備室の少し空いた窓から流れ出る、潮風に揺らしながら、その少女は俺の大好きだった真白のイチゴのような舌をゆったりと舌でくすぐるようになぶる。


 舌をゆったりと引き抜くと、二人の口元から少女と真白の唾液が混ざり合った小さな橋ができる。少女は真白と手を繋いでいない方の手で今にも溶けてしまいそうな真白の薄氷のような真っ白な髪の毛をやんわりとなでる。真白の顔は撫でられるたびに蕩けていく。


 真白はその少女の膨らんだ胸元にゆったりと頭を預けていく。まるで赤子のように、、、


 「こんにちは、、、来てくれたんだね」

 その少女はその時初めて俺の存在に気付いたみたいにゆったりとこちらに顔を向ける。正面から顔を見てその小麦色の髪の少女の名前を俺は思い出した。確か、隣のクラスの蝦夷菊三毛という名前の四か月ほど前にこの学園にやってきた転入生だ。彼女に関してのあまりいい噂は聞かない。

 

 「なんなんだ、、、お前は、、、」

 俺は突然の状況に頭が混乱しており、うまく言葉を紡ぐことができない。

 「なんていえばいいのかな?これが私と真白君の()()の愛の告白ってやつかな?」

 「意味わかんねえよ、」

 俺は少し強い声で言い返した。それに対して蝦夷菊は特に驚くことはない。

 「うん、別に今はわかってもらわなくてもいい。」

 「この手紙はなんだ?お前が送ったのか?」

 そういった俺は薄ピンクの下地に書かれた手紙を制服のポケットから乱暴に取り出す。

 「うん、そうだよ」

 「何のために?」

 「だから真実の愛のためだよ、、、」

 そういった彼女の顔は秋が終わりかけ、すでに少し傾いた渚の上に浮かぶ太陽を見つめる。

 「意味、、わかんねえよ、、、」

 俺は今にも消え入りそうで、少し泣きそうな声で言った。

 「怒らないの?」

 「心の奥底では怒ってるよ、見てわかんねえのか?でもここで声を上げて怒る資格は真白を裏切った俺には無い。」

 「そっか」

 「要件は俺に真実の愛とかいう、ハリボテで固めたお前の性欲を見せつけたかっただけか?」

 「君はまだ、本当に愛というものを理解していないんだね。性欲も愛し合う二人で作り上げたのなら立派な形の愛だよ。君だって許されるべきなんだ、君は初めての事で、ほんの少し怖くなっちゃっただけ、、、」

 そういいながら彼女はまた蕩けた顔の真白の雪兎のような頭をなでる。

 「お前はどこまで知っている?」

 「どうだろうね?」

 そういった彼女は妖艶に微笑んでいる。

 

 「まあいい、もうどうでもいい。俺にはもう関係のないことだ。」

 諦めたようにそういった俺は理科第一準備室から急ぎ早に出ようとする。

 「コゲ、、、あの時はほんとに、、」

 真白は言葉に詰まりながら、溺れかける子犬みたいに必死で扉を閉めようとする、俺に語り掛けようとする。

 「真白、あの時の傷は大丈夫か?」

 「う、うん」

 少しおびえたように真白は言った。

 「ならいい。慰めはいらねえよ、せいぜいその悪役令嬢と幸せにヤッてろ。突き放すならちゃんと突き放してくれ。」

 クソダサい捨て台詞を吐きながら俺は扉を閉める。


 

 

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