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重ね合わせの殺人  作者: 青空森


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重ね合わせの殺人2.2

 エレベーターから降りると、節電された薄暗いロビーで雨坂が立っていた。

「どうしてメッセージを無視したの」

 迫ってきた雨坂に問い詰められる。

「どうしてって気づかなかったから」

「赤崎准教授のところ?」

「そうだけど、どうして」

 僕は言い当てられたことに驚いた。ここへ来たことは誰にも話していない。

「やっぱり」

 雨坂は深いため息をついた。

「鉢木くんだけずっと変だった」

「変って、どういうこと」

「その服」

 そう言われ、Tシャツに指が差される。二回目の七月二日の夜を思い出す。酔った雨坂に服が似合っていないと言われた夜のことだった。

「鉢木くん、三回とも違う服を着てる」

「違う服……?」

「私も七月二日は三回目なんだ」

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