表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/107

73.悪の手先 アナザー21 Devil's Got A New Disguise.

 ”ヤナ”は、一人、通学路を歩く。


 僕達、3人は、 濵口に敗北した。


 あの乱入者が来た時、”かみやん”の最後の力でなんとか離脱できたけど。


 ”かみやん”は、右目を失明、入院中。


 ”タッキー”は、集中治療室、絶対安静。


 更に、誰かが警察に連絡してて、なぜか”僕ら”とチンピラの喧嘩になっていた。


 手際がいい事に、すぐに学校にもバレて、吊るし上げられた。


 2人は、病院から出れないので、僕だけ呼ばれて”停学通告”でフィニッシュ。


 『くそっ、何が柳井君、君自身の人生に悪い事、


  気をつけて下さい。だよ!


  マスコミに叩かれるのが嫌なだけだろぉが!』

 

 ”ヤナ”は愚痴りながら、家に向かう。


 スマホをいじると、


 ”剥がれよ現世の仮面(フェイス/オフ)”の指令(クエスト)が来ていた。


 中を確認すると、濵口の暗殺指令が中止と記載されている。


 中止…僕らの他にも被害者が出たのだろうか…


 まぁ、今更、どうでもいいが。


 ポカリとエロ本でも買って、2人の見舞いに行くか…

 




 『コァン!コァン!』


 派手なマフラー音を撒き散らし、”ヤナ”の前に青のRX-7が止まる。


 ”ヤナ”が顔をしかめていると、車の窓がゆっくりと開く。


 『よぉ、先日は、世話になったな。』 


 濵口が運転席から顔を覗かせ、笑う。


 『な、なんで?』


 ”ヤナ”は、驚きの余り、その場に立ち尽くす。


 『あんだけ派手に暴れたんだ。


  ニュースにもなったろ?


  ニュースになりゃ、大抵は情報が出回る。


  お前達の事は、名前、顔、学校、全部曝されてるぜ。


  停学だって?ご愁傷様♪』


 ”ヤナ”は、全く歯が立たない事を痛感していた、下を向いて呟く。


 『ぼ、ぼ、僕を殺しにきたのか…』


 『殺してもいいんだが…いくつか知りたい事があってね。』


 濵口は、口の端を歪める。悪意がまるで透けて見える。


 後ずさる”ヤナ”。


 『逃げてもいいが、滝澤君と、えぇっと、神谷君か。


  あいつらが先に死ぬ。その後で、お前を殺しに行く。』


 濵口は、スマホを眺めながら釘を刺す。


 『…………』


 『君が協力してくれるのなら、あとの二人には手を出さないでおこう。


  もちろん、リベンジマッチがしたいなら今からでもいいぜ。


  まぁ、戦闘タイプには見えんが。』


 濵口の手招きする左手がどす黒く光っている。


 切断されたはずの右手もある。


 『………何をすればいい?』


 ”ヤナ”は、降伏する。


 『OK。立ち話もなんだしな、乗れよ。


  ここらへんにスタバってあるかな?』


 『国道1号線にある。そこの先を右、でかい交差点を左。』


 助手席に乗り、”ヤナ”が指示する。 


 『へいへ~い。僕の名前は、濵口だ。よろしくな。』


 『知ってますよ。』




-スターバックス-


 2人は、店内の窓側、隅に座る。


 『まず、君の、君たちのか。超能力について知りたい。


  どうやって入手、もしくは習得した?


  僕にも使えるようになるものかな?』


 注文したキャラメル フラペチーノにハチミツとガムシロップをぶち込み、


 チョコレートソースでコーティングした液体をすすりながら、


 濵口は切り出した。


 信じられない味覚をしている化物を前に”ヤナ”は絶句する。


 『ん?どした?飲みながらでいいぜ。急いでるわけじゃない。』


 『あ、…どうも。』


 キャラメルマキアートをすすり、一息入れて、”ヤナ”は話しだす。 


 一通り、”剥がれよ現世の仮面(フェイス/オフ)”の説明を受けた後、


 濵口は、自分のスマホでアプリ起動を試みるが、

 

 『エラー。』


 『エラー。』


 『エラー。』


 何度試しても起動すらしない。


 『なんでだ?』


 濵口は、”ヤナ”を睨む。


 『理由は、分からない、です。


  僕とあの二人は発現したけど、まわりには、発現しない、


  起動すらしない人もいた。


  あなたは、デタラメな”力”を持っているから、


  ”力”通しが反発しているんじゃないの。』 


 『そうか…残念。ちっと、面白そうだったのによ。


  まぁ、いいや、では、次だ。


  君とあとの二人の能力を教えてくれないか。』




 神谷(かみや)


 能力名 : 離魂(ドッペルング・ギャンガー)


 Lv  : 23


 生息地 : オーナー両肩部


 攻撃性 : なし


 本能  : オーナー及びオーナーと接触している物を瞬間移動させる。

   

       移動先は、オーナーの視界、もしくは、滞在した事がある場所


       に限定される。


       移動可能距離もあるが、”ヤナ”は厳密な距離まで知らない。


 攻撃手段: なし


 腕力  : 瞬間移動最大積載量があるが、”ヤナ”は知らない。


 個体数 : 1(両肩の一対でカウントする)


 成長  : ”ヤナ”は知らない。

 

 繁殖  : ”ヤナ”は知らない。


 外観は、薄く黒いマントのようだった。




 滝澤(たきざわ) 


 能力名 : 鬼灯(ブレイズ・オブ・グローリー)


 Lv  : 17


 生息地 : オーナー右手の掌から距離○○m程度。”ヤナ”は厳密な距離まで知らない。


 攻撃性 : オーナーの空腹度に比例して凶暴化する。満腹時は、主に寝ている。


 本能  : オーナー右手の掌から炎の蛇が発生。

       

       オーナーの意思がない場合、可燃物を優先して追尾、攻撃する。


 攻撃手段: 炎撃

   

 腕力  : オーナーに準ずる。

 

 個体数 : 1


 成長  : ”ヤナ”は知らない。

 

 繁殖  : ”ヤナ”は知らない。 




 柳井(やない)

 

 能力名 : 初花(ガブリエル)


 Lv  : 5


 生息地 : オーナー右腕部


 攻撃性 : オーナーに準ずる。


 本能  : 初潮を迎えた処女の下腹部に打ち込む事で受胎。


       出産をもって、力の還元をする。


       出産までの期間は、オーナーと相手の相性による。

       

 攻撃手段: 触覚

   

 腕力  : オーナーに準ずる。

 

 個体数 : 1


 成長  : あと一人の出産。または、30,000円

 

 繁殖  : Lv.10にて1体追加


 外観は、カブトガニに似ている。




 『神谷は、移動系、瞬間移動は便利だな。潰したのは、失敗だった。


  滝澤は、攻撃系、だが、精密な攻撃、炎の拡大が困難な為、ガソリンか…


  考えたな。


  しかし、柳井君、なんでそんな能力に…w。』


 濵口は、口元を押さえ、笑いをこらえながら質問する。


 『能力は、自分では決められない。


  説明したように、勝手に決定されて、与えられる。』


 むちゃくちゃな化物にまで馬鹿にされ、


 窓の外を見ながら”ヤナ”は答える。


 『オーケー、オーケー。


  次な。なんで僕を狙った?居場所、現在地をどうやって知った?』


 『剥がれよ現世の仮面(フェイス/オフ)の指令(クエスト)で、


  あんたの暗殺があったんだ。それで狙った。』


 『そのメール、見れるか?』


 『これ。』


 ヤナは、自分のスマホを操作し、濵口に手渡す。


 『すげぇな。顔、居場所までご丁寧にリンク付きか…


  ん?”Close”になっているのはなんでだ?


  僕、死んでないぞ。』


 『あんたがめちゃくちゃ強かったからじゃないの?


  ”かみやん”、”タッキー”、僕。多分、あの茶髪も倒したんでしょ?


  それで、指令(クエスト)が取り下げられた。』


 『ん?そうか…


  (このAという人物は、僕の事を知らず、指令(クエスト)を発行したのか…)』


 濵口は、少し考え込む。


 『あと、この宛先のメンバーで知っているヤツいるかい?』


 『”かみやん”と”タッキー”しか知らない。』


 『あれ、勝屋(かつや)は?途中で乱入してきた茶髪は?』


 『あの時、初めて会った。』


 『ふーん。そうか…』


 濵口は、残ったキャラメル フラペチーノを一気に飲み干す。


 『恐らく、”V”が勝屋。ルージュ…あの女が”R”か。


  アルファベット順と考えて、MAXで26人。


  現在、”B”,”D”が脱落。


  いや、黒連の施設で会ったイグアイン…”I”、


  この間、いちゃもん付けてきた男がスネイクなんちゃら…”S”か。


  こいつらを含めると4人脱落。


  あと、22人か。


  他のメンバーと匿名で連絡が取れるか?』


 『取れない。その”A”のメールに返信してもエラーになる。』


 『そうか…残り23人。


  全員殺す必要はないんだが、位置特定の能力者だけは、殺しておきたいな。』




 『僕が知っているのはこのぐらいです。』


 飲み終えたコップを置き、”ヤナ”が区切る。


 『なるほど、ね。一つ、興味本位で聞くんだが…』


 濵口は、”ヤナ”のスマホを返しながら話す。 


 『なんです?』


 『初花(ガブリエル)を使った事は?』


 『まだ、発現させた事はないです。レベルは課金で上げた。』


 『ふぅ~ん。是非、見てみたいな。今から行こうぜ。』


  濵口が立ち上がり、”ヤナ”を手招きする。


 『今から?どうやって?』


 『どうやっても何も…適当にJC、JK襲えばいいだろ?』


  濵口が窓の外を歩く学生達を指差す。


 『こんな昼間から?』


 『意外に臆病モンだな。』


  濵口が肩をすくめて笑う。


 『僕の”力”は知ってるな?

  

  そこらへんの”人間”なんぞ赤子にもならねぇ。


  そんでもって、恐らく僕は、もう”人間”ですらない。


  やりたい事をやりたいようにするだけだ。


  ”ヤナ”、お前も自分の”力”を見てみたいだろ?』


  濵口は、”ヤナ”の肩に手を回し囁いた。


 『僕の”力”…』


 ”ヤナ”は、右手をスマホを見て呟く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ