表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/107

27.悪の手先 その十一 裏切り者は誰?

-進路相談室B-

 

 『どーいう事すか!?』


 僕は、高橋を怒鳴りつける。


 『落ち着け、柊。』


 高橋が僕の肩をつかみ、座らせる。


 『マジで殺されかけましたよ!


  しかも、遠藤さんに!


  話が全然違うじゃないですか!』


 『それについては、これから説明する。


  まず、落ち着いてくれ。』


 高橋が僕をなだめようとするが、そう簡単にはいかない。


 『あぁー、もうっ!』


 僕は、手近なパイプ椅子を蹴り飛ばす。


 『物に当たるな。』


 『こっちは、命かけてスパイしてる。


  門脇さんの件だって、事前に連絡し、指示に従った。


  ところが、そっちからは連絡なしの襲撃だ。


  わざわざ、人払いまでしたのに。


  計画むちゃくちゃじゃないすか!』


 『いいか。単刀直入に言うぞ。


  以前、話した裏切り者が遠藤だった。


  俺の指示も無視。


  件の中国人グループと繋がっていたようだ。


  怪我で療養中だったんで監視から外れていた。


  ところが、それが芝居。とっくに完治していたんだな。


  病院からもドロン、だ。』


 『遠藤さんが裏切り者?』


 『あぁ、お前以外に門脇も襲撃された。


  門脇に怪我はなかったが、病院関係者に被害が出た。


  もみ消しに手間取っている間に柊を襲撃されたという訳だ。


  計画していたんだろうな。』


 『まさか…』


 『遠藤の家からいくつか証拠があがったよ。


  借金があったようでな、金が目的だったようだ。』 


 『……腑に落ちないス。』


 『どういう事だ。』


 『戦闘になったんすけど…話が全く通じなかったんですよ。


  裏切り、僕や門脇さんの暗殺が目的なら


  もっと他にやり方があると思うんですよ。


  その…、手際が悪すぎる。


  しかも、最初に狙われたのは僕ではなく、宇梶だった。


  僕は、現場に駆けつけて”から”戦闘になったんです。


  なんで最初に宇梶を?白鞘の一戦闘員ですよ?


  白鞘の重要人物なら分かりますよ。


  それに戦闘中、なんと言うかラリってると言うか正気じゃなかった。


  一番、腑に落ちないのは、門脇さんの襲撃。


  あの防御力を?


  遠藤さんでどうこうできるとは、とても思えない。


  遠藤さんを圧倒した宇梶とリーダークラスの御門野が二人がかりでも


  ビクともしなかった”プレパ・レイド”を?』 


 『最初に襲われたのはお前じゃないのか?』


 『えぇ、くどいですが、最初に襲われたのは宇梶だった。


  それと変な装置を内蔵してました。』


 『変な装置とは?』


 『うまく言えないですよ。ホントに変な装置です。


  カメラのレンズっぽかったんですけど、嫌な音を発生させたから


  スピーカーなのかな?』


 『その報告はなかったな。』


 『最初は、コート姿で襲ってきたんですよ。


  しかも、坊主じゃなくてスキンヘッドだった。


  裏切って、変装するには手を抜きすぎでしょw。


  宇梶を現場から遠ざけても、らちが開かないんで


  ”炎刃”で迎撃しました。


  それで腹部に装置があるのが分かったんです。』


 『雲行きが怪しくなってきたな。』


 『でしょ?


  確かに遠藤さん”も”裏切り者だったのかもしれないけど…』


 『分かった。遠藤の件は引き続き調査しよう。』


 『あと、術者だけで当たらない方がいいです。』


 『なぜだ?』


 『その嫌な音が、術の詠唱を、集中力を削ぐんですよ。


  僕なんか頭痛、吐き気、眩暈で動く事すらきつかった。』


 『分かった。戦闘員、調査員の配置には気を配るとしよう。


  それとコレを渡しておく。』


 高橋がテーブルの上にバッグを置く。


 『何すか?』


 『護身用の銃だ。グロックという。マガジンも入っている。


  白鞘の任務中以外は持ってろ。』


 『もう、暗殺対象って事ですか。』


 『護衛をつけたいが、つけられん。スマンな。』


 『まぁ、術ブッ放す訳にもいかない時もあるんでもらっときます。』


 『それと危険手当だ。』


 高橋は、封筒を僕に渡す。


 僕は、中を確認せずポケットにしまう。


 『中を確認せんのか?』


 高橋が驚く。


 『いくら、もらっても死んだら使えないっす。』


 『ちがいねぇ。』


 ヤバイ。完全にヤバイ。


 銃を常時携帯する高校生って何よ?


 黒連を抜けられないなら、まだしも、賞金首。


 しかも目を付けられとる。 


 下手に出世なぞするもんじゃない。


 割に合わない。完全に赤字だ。


 しかも、援護は期待できそうにない。


 自分だけでなんとかするしかない。


 どうする?


 外国に高飛び…


 逃げ切れるか?英語しゃべれんしな…。


 白鞘に寝返る?御門野なら拷問しかねんな…。


 いっそ、僕も中国人グループに寝返ろうかな?


 くそっ、考えがまとまらない。


 ストレスか、胃がムカムカする。


 あぁ~、どうしよう?


 誰か、助けて。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ