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異世界焼肉  作者: 天坂 透真


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【第37話】「三連休・街歩きと温泉の二日目」

三連休の中日。

昨日はお母さんの身に不思議な出来事がありましたが、街に残る私とお姉ちゃん、そしてポムには平和な一日が広がります。

今回は、姉妹+ポムでのお買い物や甘味巡り、そして温泉を満喫するお母さんの様子をお届けします。


朝。

布団の中に潜り込むポムを抱きしめながら目を覚ます。

昨日の夜のことなんて知らない私は、ただふわふわの毛並みと温もりに癒やされていた。


今日は三連休の二日目。

「ねぇ、街に出かけようよ!」

お姉ちゃんの一声で、ポムも一緒に散歩がてら出かけることにした。


⸻


◆ 街歩きと雑貨屋

石畳の街路は、朝市の名残でまだ賑やかだった。

ポムは尻尾をぶんぶん振りながら、あちこちの匂いを嗅いで歩く。


最初に入ったのは雑貨屋。

お姉ちゃんが選んだのは、鮮やかな柄の扇子だった。

「夏に映えるでしょ?ほら、パタパタしてみな」

私は苦笑しながらも借りて仰いでみると、涼しい風が心地いい。


私は代わりに、小さな香り袋を手に取った。

中には薬草や花びらが詰め込まれていて、胸元に忍ばせれば心が落ち着くという。

「ルミには似合うね」とお姉ちゃんが頷き、ポムまでクンクンと匂いに惹かれていた。


⸻


◆ 昼の甘味処

歩き疲れた私たちは、甘味処に入った。

私は冷たい葛切りを。

お姉ちゃんは豪快に餡蜜を注文し、ポムは横でじっと見つめてくる。


「ポム、甘いのはダメよ」

そう言いつつも、寒天を一口だけ渡すと、嬉しそうに尻尾を振った。


その様子に店員さんが笑いながら「看板犬にどう?」なんて冗談を言う。

私は少し照れくさく笑った。


⸻


◆ 温泉のお母さん

一方その頃。

お母さんは、昨日の出来事などなかったかのように、温泉三昧の一日を過ごしていた。


朝は湯豆腐を中心とした優しい朝食。

昼は川魚の味噌焼きと山菜ご飯。

夜は鴨鍋と地酒を楽しみながら、のんびりと湯浴みを繰り返す。


「人に用意してもらうご飯って……やっぱり最高ねぇ」

何度目かの独り言をこぼしながら、ほろ酔いで露天風呂に身を沈め、星空を仰いだ。


昨日の恐怖は、酔いのせいだと思い込もうとしている。

今はただ、心と体を休めることに集中していた。


⸻


◆ 一日の終わり

夕方。

私たちはお土産に買った香り袋を手に帰宅した。

お姉ちゃんは早速扇子を開いて涼んでいて、ポムはいつものように布団へ潜り込む。


「楽しかったね」

「明日も休みかぁ……次は何しよっか」


そんなやりとりを交わしながら、私たちの一日も終わっていった。


「異世界焼肉、本日もクローズです」


第37話「三連休・街歩きと温泉の二日目」お読みいただきありがとうございます!

今回は日常寄りの一話。

雑貨屋でのお買い物、甘味処でのやりとり、そしてお母さんののんびり温泉シーンを描きました。


次回はいよいよ三連休の最終日。

再び小さな波がやってくるのか、ぜひお楽しみに!


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