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かるさば  作者: 茅原遥希
追想
5/12

構想

「なぜお前だけリナリアさんやアリスさんとそんな楽しそうなことしてるんだ。

俺も誘えよー

演習の相方もダリアさんだしずるいぞ。」


なぜか涙目でルーカスが訴えてくる。


午前の演習はダリアの様子を探ろうとしたが、普段通りに無慈悲な爆撃が俺を襲っただけだった。


「むしろ災難だよ…」


「ところで次の野外演習のグループどうするんだ?」


ルーカスが声を弾ませて尋ねた。


野外演習はここ、極東魔術高等学校の2年生から行われる授業の1つで、5、6人の隊を組んで指令に従い行動する演習である。


今回は新2年生初の野外演習ということもあり、指令は簡単な地質調査となっている。


なんでも目的地は放棄された魔性石の鉱山があるらしい。


放棄されたこともあって大した魔性石の量は採れないと考えられているが、微量の石をサンプリングしてくることが今回のミッションだ。


「指令の性質上、ここは魔法工学科のニコル、常識と幅広い知識を持つリナリアはチームにほしい。」


「お前ニコルさんとも仲良いのかっ」

ルーカスが飲んでいたコーヒー牛乳を噴いた。


「アリスと仲が良いんだよ。

となると、残りのメンバーは俺とお前、それとアリスがベストだな。

あと、もし魔物や無法者が現れたときのために連携を考えてダリアかな。」


このままの5人チームでもいいが、やはりダリアに目を光らせておきたい。


「6人パーティーか、楽しみだ。」


「ルーカスも来るのか?じょ、冗談だよ。」

今にも泣きそうな180cmの巨体を慰めた。


ごほっごほっ


「風邪でも引いたのか?」

ルーカスが心配してくれる。


「大丈夫だ。たいしたことはない。」


風が吹き、木の葉がざわざわと音を鳴らした。



午後の授業は全学科共通の教養科目であり、担当はアヤメさんであった。


この学園では教員がいない代わりに、演習のように自習授業、または、先輩が後輩に教えることが多い。


中でもアヤメさんの授業は人気らしく、いつもより男子の活気がある。


「では、本日は近代魔術史について講義します。

皆さんもご存知の通り、約200年に続出した魔術兵器により、人類の人口は当時40億人から10億人に減少したと言われています。


同時期に私たちの祖父母の世代ですが、魔術師が現れ始めました。その中でも覚醒者と言われる人々が、世界中でクーデーターを起こして、今の政府の前身となる暫定統治国家が生じたのです。


そう、その覚醒者の一人がこの学園の校長です。」

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