表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かるさば  作者: 茅原遥希
追想
11/12

脱出

意外そうな顔で見つめてくるシオン。


「あー、もともとこの魔鉱石作ったの俺なんだよ。」


フリーズする俺の思考回路。


「実験でこんな危ないの作っちゃったからさ、この石でゴーレム創って封印してたんだけどね、どうも石の所有者変わったらゴーレムもいうこと訊いてくれなくなっちゃってさ。」


てへーとか言う。


ふざけんなこのやろう…

死にかけたわっ!!


「ちょっと怒らないでよ、助けに来たじゃん。」

こっちを見て悪びれもせず言う。


「カール君が怒って当然です!!」

うわ、初めて起こるアヤメさん見た。


「ダリアちゃんだって怪我してるし、ルーカス君なんか気を失ってましたよ。」


「いいんだよ、ルーカスは。君がダリアさん?ごめんね、かるさばが頼りないばかりに。」


いろいろひでぇ。


「とりあえずここを出てリナリアちゃんと合流しよう。

みんな俺の手の上に手を置いてね。」

シオンが手を差し出した。


それぞれが手を重ね合わせ、これから試合のあるチームのように円を描いた。



気づけば眩しい陽射しの中にいた。


リナリアが目を丸くしてシオン、アヤメさん、俺を交互に見ている。


ルーカスは柔らかそうな草の生えているところに寝かされている。


「心配したよ。」

リナリアが少し涙を浮かべ、駆け寄って来た。


俺は力不足だった。

先輩たちがいないと今頃全滅していたかもしれない。

ダリアやリナリアだって勇敢に行動したのに。

自分が情けなかった。

なんとか返事をする。


「アヤメさんが来てくれたからもう大丈夫だ。」


「俺は!?」

シオンが嘆く。


「嫌われちゃいましたね。」

アヤメさんがクスっと笑う。




こうして俺たちは初ミッションを無事(?)終わることができた。


だが、不穏な空気を払拭することはできなかった。


なぜ、シオンは今になって現れた?

俺たちの危機に駆けつけただけだろうか。


校長にシオンが捕らえられるのではないか?


ニコルの目的はなんだったのか?


考えれば謎は多い。


あれからシオンは学園の自室を拠点として、たまに訓練の相手になってくれた。


ニコルは魔鉱石を取り上げられたことにより力づくを失い、俺たちを避けて、アヤメさんの監視下ではあるが、なぜか普通に生活していた。


シオンが許したのだろうか、危険だと思うが。


少し前まで疑われていたダリアは、さらに無口になり、ストイックに訓練をこなしていた。


ルーカスは課外演習当日の夜目を覚まし、シオンの部屋へ連れて行かれた。

その日以来ルーカスの姿を見た者はいない。


そんなときだった、校長がこの極東魔術学校に帰還したのは。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ