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許してくれる?またあなたに会いたい

ジーナはジェイコブスに連れられ鐘楼の中に入っていた。

思えばこの中に入るのは初めてのことだ。


「……この先に何があるの」


「見てのお楽しみ」


そう言ってジェイコブスは嬉しそうに笑う。きっと気にいるよ、と彼は囁いた。

鐘楼の中は真っ白な石壁と長い螺旋階段が続いている。ジーナは先を見ようと身を乗り出す。

終わりは見えない。


「下に降りるよ。

少し歩くけど疲れてない?」


「平気よ」


ジェイコブスの心配そうな視線を振り払い彼女は階段を下り始めた。

二人分の足音が石壁に反響する。

螺旋階段の先は見えず真っ暗だ。深い洞穴に潜っていくかのようでジーナは僅かに身震いした。

鐘楼の作りは丁寧とはいえない。建てた人は焦っていたようで石の大きさはバラバラで凸凹しているしところどころ石膏が剥がれている。


「なんでこんな所に」


ジーナはもう何度目かわからない質問をするがジェイコブスは肩を竦めるばかりだ。


階段の石がジーナの体重でぐらりと揺れる。よろけただけだったが咄嗟にジェイコブスが支えようと手を出そうとし、引っ込める。

彼女に触れる気は無いのだ。つまり祝福を使ってこないということ。そのことに少し安心する。


「……話が終わったらちゃんとセシルの元に帰れるんでしょうね」


「勿論」


「前に言ってた用意してる家とここは違うの」


彼はパッと顔を輝かせた。


「覚えててくれたんだ!

でも、そう。ここは違う。過ごしやすい街だけどね」


彼はふるふると首を振る。髪の毛が揺れ金属製の耳が光った。


「耳、怪我したのね」


「……世の中変態ばっかりで嫌になるよ」


どういう意味か聞こうとしたが、階段に赤黒い足跡が付いているのに気が付く。

足の大きさからしてジェイコブスだろう。


「……誰かこの先にいる……?」


「え? ああ、うん。よくわかったね」


ジーナは階段の足跡を指差した。彼は軽く笑って「それは別の」と答える。

夫はこんな風に殺しを全く躊躇わない人間だっただろうか? 少なくとも、ジーナと暮らしていた時はこんなにおおっぴらにしていなかった。

だから気付くのが遅れたのだ。

気付いたときには何人も銃で撃ち殺されていた。


ジーナを守るためだよ、と彼は言う。

だが何から守るというのだ。郵便配達員がジーナにどんな危害を加えるのだろう。

危険はジェイコブスの中にしか存在しない。

こっそりとジェイコブスを伺う。青白い顔にはなんの表情も浮かんでいない。

濁った青い目が不気味でジーナはまた身震いした。


ここに来るまでの道すがら何度も同じことを考えている。

ついてきて良かったのか? けれど情報が欲しかったから仕方ない。


「……ライチの姿を見たのよね。

どうだった? あの子は、大丈夫なの……」


「……ジーナは優しいね。あんな奴のことまで心配するなんて」


「あなたよりライチの方が大切だから」


「素直じゃないなあ」


会話にならない。

ジーナは口を噤んで階段を下りることに専念した。


徐々に先が明るくなっていく。

この螺旋階段は部屋に続いていたらしく、ほの明るい光が漏れている。


「この部屋の中に入ればいいのね?」


彼はそうだよ、と頷いた。それに合わせたウェーブヘアが肩から落ちる。


「……どうでも良いけど、その格好自分でやってるわけ?」


「そうだよ。何かおかしい?」


ジーナは息を吐いた。何かおかしい? 何もおかしいと思わないの?


「好きにしたらいいわ」


話したところで無駄だ。彼女は首を振って部屋の前立った。

この先に何が……。

アーチ型の扉の小窓の隙間から部屋を除くが、窓が曇っていてよく見えない。

耳を当てても物音はしなかった。


「……人がいるんじゃないの?」


「人はいない」


彼は扉を開けてどうぞ、とジーナに促した。

警戒しながら中に入る。


巨大なキラキラと光る岩があった。それは場所により色を変え、置かれた蠟燭の光を反射している。

部屋の半分はそれで埋まっていて、その前に小さなテーブルと椅子が2つあった。

椅子の上には薄汚れた袋が置いてある。


「何この石……」


ジェイコブスがジーナの首を指差した。


「君も付けてる、チーム分けの石だよ」


「御石?」


エメラルドグリーンをした石を首から取り出す。

これがこの岩?

だが確かに石の輝きはよく似ている。


「そう。自治チームでここから石を取って適当に配ってるんだ」


ジーナは自分の手首に巻かれた御石を無意識に触っていた。


「各地の鐘楼の中にはこの岩がある」


「そう。で? これを見せたかったの?」


驚きはしたもののそれがなんだというのだろう。


「ううん。これは……綺麗ってだけ」


彼は綺麗と言った口を歪め、くだらないものをあざ笑う表情になる。

それから椅子の上に置かれた袋を取り出し始めた。


「ここなら化け物も近付いて来ようとしないし、建物も街にあるものよりは頑丈だからね。

安全だよ。ゆっくり話せる」


話しながらゴソゴソと袋を漁る。

それなりに大きな物が入っているようだ。

まず出てきたのは白い丸いものだった。陶器でできているのか、机に当たると高い音が響く。

それから出てきたのは足。


「何……」


小さな手、太腿、腕……。袋の中に人を模した何かが入っている。

それから最後に出てきたのは少女の頭部だった。


「エルシーだよ。連れ回すのにちょうど良かったからバラバラにしてたんだ」


気付いたらジェイコブスに手を振り下ろしていた。

乾いた音が鳴る。ジーナの手が熱くなった。


「痛い」


「なんてことを!!」


全身に震えが走る。

この男はどこまでエルシーを虐げるつもりなのか。


「仕方ない。子供二人で歩くと目立つから。

組み立て直すの手伝ってくれる?」


彼は服を着たままのエルシーの胴体の関節の隙間、そこから伸びるゴムを引っ張った。


「組み立て直してどうするの!? こんなことして……」


「話を聞いて欲しいんだ。このままだとエルシーは口を聞けないみたいだし」


「……口を聞けない? 生きてるの?」


「人形なんだからバラバラにしたくらいじゃ死なないでしょ」


ジーナは大きく息を吐く。心臓がバクバクと音を立てていたが少し落ち着いた。

それでもジェイコブスの行為は許せることではないが。

彼女はエルシーの胴体を押さえ、ゴムに太腿、球体、脛を通していく。


「足首持ってて」


ジェイコブスにそう命令し今度は反対の足も通す。


「凄い、よくできるね」


「できないのにバラバラにしたの!?」


「なんとかなると思ったんだけど。難しいよね」


もう一度、今度はジェイコブスの頭を叩く。


「どうしてできるの? 人形なんて持ってなかったよね」


「……本人がライチに話してるのを聞いたのよ」


右足から胴体にゴムを通し、頭を繋ぎ今度は胴体から左足に繋い輪にする。腕は別にゴムを通し輪にするのだと。

だから足が捻れると首の調子が悪くなると、おかしなマッサージをしたライチに文句を言っていた。


全身繋ぎ終えジーナは痺れる手を振った。想像以上に力を使う作業だ。

小さくエルシーの名前を呼ぶ。

青いグラスアイがキラキラと光りだした。頭がゆっくり持ち上がる。


「エルシー。大丈夫?」


彼女は返事をせずパッとジェイコブスの方を見ると、拳を握り顔面目掛けて殴りかかった。

しかしそれはキレのあるものではなく、ジェイコブスは簡単に避けてしまう。


「この!! バカ!!

一言付いてきてって言えば付いていくのに、バラバラにする必要あったか!?」


「あるよ。君歩くの遅いし、この方が早い」


「人の気持ちを考えろ!!」


「……元気そうね」


彼女は勢いよく首を振る。それだけ動ければ元気にも思えるが。


「テンションゴムが緩い!」


「強さ加減がわからないのよ」


「いい。コムに直してもらう」


エルシーは足をぶらんぶらんと揺らした。

確かに器用で几帳面な彼ならなんとかしてくれるだろう。


「コムに? あんまり触らせないほうがいいんじゃないかしら。

まあいいか……。それより話をしないとね」


ジェイコブスはガタガタと椅子を引くとジーナに座るように示した。勿論彼女は座らない。代わりにエルシーが座る。


「……わざわざこんなところまで連れて来て話ってなんなのかしら」


「それは」


エルシーは言いにくそうに視線を床に向ける。彼女も知っている話らしい。


「何よ」


「お前のチームの話だよ。大事な話だ……」


ジェイコブスの顔を見るとうんうんと頷いている。

なにか嫌な予感がする。ジェイコブスがエルシーを巻き込んでまで伝えたいことなんてろくなものじゃないだろう。

……このクソッタレの夫を信じていいわけ?


「まだ操られてるのね」


ジーナの声には諦め響きがあった。

エルシーは出会った時からジェイコブスの虜だった。彼女も信じるべきじゃない。

だがエルシーはきっぱりと否定する。


「違う。操られてない。祝福は解かれた。

操られてないからお前にこの話をするんだ」


「……どういう意味」


エルシーの表情は真剣そのものだ

何が言いたいのか。ジーナは彼女の言葉を待つ。


「私は祝福をかけられている時お前に嫉妬していた。ヴィヴィアン様の愛を一身に受けるお前が羨ましくて……不幸になればいいと思ったよ」


今までジェイコブスのせいで数多の女にそう言われてきた。慣れたものだ。とは言えあまり愉快なものではなくジーナはしかめ面になる。


「それで?」


「でも祝福が解かれたから……お前に不幸になってほしくないって思ったんだ。

そもそも私はフリーズやオニツカは好きだし、このまま彼等まで巻き込むのもどうなんだろうって……」


「……だから、どういう意味よ」


彼女は答えを求めるようにジェイコブスの方を向く。

彼は悲しそうな笑みを浮かべていた。


「ジーナ。僕思い出したんだ。

額に一文字の傷がある宗教家のこと」


「ニコのこと?」


ニコのウサギの面の下、額には一文字の傷がある。それについて彼女は深く聞いたことはない。


「イギリスの事件だったし僕もすっかり忘れていたよ。

すごい事件だったんだけどねえ……」


「なんの話」


ジェイコブスはもう笑っていない。何か嫌な予感がした。

彼はジーナに顔を寄せ囁くように語り始める。


「あるカルト教団の施設で14人の男女の死体が見つかった事件だよ。

男女の身元は失踪届けを出されていたからすぐにわかったらしい。彼等はそのカルト教団の講習会に行ったまま帰ってこなかった。

教団の教祖の名前はニコラス。もう分かるね?

あの男が14人殺した」


ジーナは頷けなかった。

固まる彼女に構わずジェイコブスは話を続ける。


「教団の敷地に、白く長い棒が立ってたんだって。14本。墓標だね……遺体が見つかったのが14人なだけでもっと殺してるかもしれない。

あの男の額には警察ともみ合った末にできた傷がある。

警察の銃弾から守ろうとたくさんの信者が肉の盾になった。

……あの男は危険だよ、ジーナ。一緒にいて心を許しちゃダメだ」


「ニコが、14人殺したって言うの」


「そう」


「そんなはずない!」


ニコはジーナが苦しんでいるときに助けてくれた。ライチのことも助けていた。

仮面の奥ではいつも寂しげに微笑んでいる。


「ニコはそんなことしない……!

あなたが彼のことを嫌いだから勝手に言ってるだけでしょう!? この世界のどこにも証拠が無いから私に有る事無い事吹き込んでいるんだわ!」


「うーん。そう言われると思ったからこうやってエルシーを連れて来たんだ」


彼女はジェイコブスに「ね?」と促され悲しそうに同意した。


「あいつの夢を見た。

白い服を着たニコが泣いてる女の人を殺すように周りにいる人たちに命令する夢を」


静かな声にジーナはクラクラした。


「……やっぱりまだジェイコブスに操られてるんじゃない」


「違う! なあ、聞いてくれ。

この話はお前のためだけにしたんじゃないんだって。他の奴のためにも話してるんだ。

なんでお前はそんなにニコを信頼するんだ? あの男はおかしい」


信頼する理由? そんなの決まっている。ニコはずっと一緒にいた仲間だからだ。


「あなたの横にいる男の方がおかしいわよ」


「それはそうだけど……。

仕方ない」


エルシーはジェイコブスに向き直る。「すまない」と呟くと彼の鼻面めがけてパンチを繰り出した。

不意を突かれたのか、彼は小さく呻いてうずくまった。


「痛い!」


「自分のしてきたことを考えると一発殴るどころか殺されても文句は言えないと思うんだ」


「鼻がジンジンする……!

ひどいよ、殴ることない。血出てない?」


「殴られるくらい大したことないから騒がないでくれ。

どうだ、これで操られてないってわかったか?」


うずくまるジェイコブスを放ってエルシーが手を広げる。


「……これも茶番なんでしょ?」


「そんなこと無い。

……話が進まない。どうしたものかな……」


「曲がりなりにも相手は教祖だからね。

洗脳されてるのも想定してたよ」


彼は深く息を吐く。


「洗脳なんて!」


それはジェイコブスの方じゃないか! 彼女の心臓が激しく脈打っている。

ジェイコブスやエルシーに対する苛立ち、不安。そういったものがジーナの精神を不安定にしていた。

ジェイコブスが微かに息を吐く。仕方ないな、というように。


「エルシー。ここは任せてくれない?」


「構わないが……」


「先にあの焼死体でも探しに行っててよ。

車使ってたしもう来てるはずだから。

豹男たちにもすぐ会えるんじゃないかしら」


「……まあいいか」


エルシーは何度かこちらに視線を送りながら部屋から出て行く。残されたのはジーナとジェイコブスだけだった。


「ジーナ」


ジェイコブスが青い青い目で彼女を見つめる。

ジーナは浅い息をする。寒さは不思議と感じない。ただ目の前の少女が何をするつもりなのかじっと待っていた。


「僕、これ使うつもりなかったんだ……」


掠れて泣き出しそうな声。

あ、とジーナが思う前に彼に腕を掴まれていた。迂闊だった。

祝福を使ってはこないだろうと思っていたのに……。


「やめ、て」


ジェイコブスは悲しそうな顔で微笑んでいる。ジーナを掴む手は震えていた。

キュッと握られた後、不意に熱が消えた。

ジーナはそっと彼の様子を伺う。だがそこにいたのはジェイコブスではなく、ジーナの大事な妹のヴィヴィアンだった。

体から力が抜ける。膝から崩れ落ちた。


「ヴィヴィアン……?」


ヴィヴィアンは珍しくジーナをまっすぐ見つめ返していた。いつもは絶対に目を合わせないで俯いてばかりいるのに。


「どうしてここに」


彼女は答えない。泣きそうな顔をしている。

ここは自分の家じゃない。見慣れない環境に怯えているんだとジーナは思った。


「あの日、寝坊してごめんね。ごめん。

一緒にバスに乗ってあげられなくてごめん。嫌だったよね。

お姉ちゃん起きれなかったの。ごめん」


涙が溢れる。それはヴィヴィアンも同じだった。驚いたように目を見開きポロポロと涙を流して泣いている。


「泣かないで。お姉ちゃんが悪かったの。痛かったよね? ごめんね……。

もう大丈夫。二度と寝坊しない。同じバスに乗って学校に行こう」


「……ジーナ……」


ヴィヴィアンが泣きながら姉の名前を呼ぶ。彼女はいつも「ねえね」と呼んでいたのに珍しいと思いながら「どうしたの?」と顔を覗き込む。


「ジーナは悪くないよ」


「……そんなわけない。私があの日寝坊したのがいけなかったの。

ごめんね……私が代わってあげたい。あんな痛い目にあわせて。辛かったよね?」


彼女は肩を震わせ泣くばかりだ。「こうなると思った」という呟きが聞こえた気がしたが、ジーナはそれを考えることなく妹の手に触れた。


「怖かった? ごめんね。

許せない?」


「ジーナは何も悪くない。悪いのは運転手だよ。

もう自分を責めないで」


「いきなり人が飛び出してきて、車を止められる人なんていない」


「あれは事故だった」


ヴィヴィアンは泣き崩れた。細い体を震わせうずくまる。


「ヴィヴィアン……」


「……3人でまた遊びたいね」


そうね、とジーナは頷く。3人とはジーナとヴィヴィアン、そしてジェイコブスだろう。

ヴィヴィアンはジェイコブスに懐いていた。

彼もヴィヴィアンのことを大事にしていた。


「ヴィヴィアンの大好きなお絵かきする? きっとジェイコブスがあなたの似顔絵を描いてくれるわ」


「うん。描くよ……」


「またぬいぐるみ持ってきてくれるかも。

ヴィヴィアンは熊のぬいぐるみお気に入りだもんね」


「持って行く。いくらでも」


「私はケーキ作ろうかな。チョコケーキ。ヴィヴィアンのはとびきり大きいのにしてあげる」


ヴィヴィアンが鼻をすすりながらゆるゆると体を起こす。その目は真っ赤になっている。


「大好きだよジーナ。愛してる。

……ヴィヴィアンのことも大好きだった。すごく大事で、2人とも僕にとって宝物だ。

だからお願い。あの男から君を守らせて……もう君しかいない」


「ヴィヴィアン? どういう意味?」


彼女が悲しそうな顔で微笑む。同じような表情を夫が時折していたことを頭の隅で思い出す。


「ニコのことを信じないで。

彼はカルト教団の教祖で、多くの人を洗脳して人を殺させた。

蘇生術があの世界にあるって信じてそれを試していたんだ。……そんなものあるなら、良かったけどね」


「ニコが……」


そんな話をさっきまでしていたはずだ。

それまでは到底信じられない話で何を言ってるんだとジェイコブスを責めたが、今はすんなりと心に染みていく。


この世界は基本的に人殺ししかいない。だからどんなにチームのみんなを信頼していても、彼等とジーナの間には大きな隔たりがある。


「信じてくれた?」


「ニコは……教祖じゃなくて、殺人鬼だったのね……」


ニコは風変わりだが信用できる男だと思っていた。

警戒心の強いセシルも捻くれ者のオニツカもすぐに彼を信用したくらいだ。

だがニコにとってはチームのみんなから信頼を得ることなど容易かっただろう……。


「……それからもう一つ。すごく大事なこと。

エルシーはもう1人の夢について教えてくれたんだ。

夢の中でニコと似たような儀式をしていた人がいるって。彼は全世界に信者を作っていたらしいけど、凄い偶然だよね……」


「誰?」


また、ヴィヴィアンが悲しそうな顔になる。


「ライチ」


その名前を聞いて息が止まった。


「彼女はニコの考えた紋様を被害者の血で描いていた。

ライチはニコの信者だよ」


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