【世界観】が良い。こう褒められたらあなたはどうおもいますか?
みんなで間違えれば怖くない
「キーンコーンカーンコーン……」
琴葉先生
「はい、今日の雑学教室を始めます。今回は、Web小説のレビューや感想欄で最も頻繁に使われ、そして最も誤用指摘をされやすい言葉……『世界観』についてお話ししましょう」
生徒A
「えっ、『世界観』ですか? 『この作品は世界観がよく作り込まれている』とか、普通に褒め言葉で使いますよね?」
琴葉先生
「そうですね。多くの人が『世界観=その作品の歴史、地理、魔法、文化などの具体的な設定』という意味で使っています。ですが、これこそが誤用警察の格好の標的なのです。実は本来の意味は全く違います」
生徒B
「ええっ!? 設定のことじゃないんですか!?」
琴葉先生
「違います。『世界観』の正しい意味は、『世界に対する見方や捉え方、人生観に近い思想や哲学』のことです。例えば『楽観的な世界観』や『悲観的な世界観』といった使い方をします」
生徒A
「哲学……? ということは、『世界観が作り込まれている』って感想は……」琴葉先生「はい、直訳すると『この作者は世界に対する独自の思想や哲学をガチガチに練り上げている』という意味になってしまいます。ファンタジーのマップや魔法理論の話ではなく、宗教や思想の話になってしまうわけですね」
生徒B
「うわあ、ファンタジーの細かい設定を褒めたつもりなのに、作者の思想の深さを褒めたことになっちゃうんだ……。それじゃあ、マップや年表、魔法のルールとかを指したい時は何て言えばいいんですか?」
琴葉先生
「その場合はシンプルに『世界設定』や『背景設定』、あるいは『架空世界の構築』と言い換えるのが正解です。感想欄でドヤ顔の指摘を避けるためにも、使い分けられるとスマートですね。」
生徒A
「なるほど……。良かれと思って使った褒め言葉で、作者さんも読者側も気まずくなるのは嫌ですもんね。これからは『世界設定』って書くように気をつけます!」
琴葉先生
「ふふ、そうですね。とは言え、最近はみんな間違いのほうで使っているのであまり気にしなくてもいいとは思いますね。」
世界観:世界に対する見方、思想や哲学のこと
世界設定:歴史、地理、魔法などの具体的な創作設定のこと
「はい、今日の授業はここまで!」
「キーンコーンカーンコーン……」
世の中には意外とまちがってるけどみんな使ってるから正しいと思われてそのまま定着することありますよね?まあ、言葉なんてそんなもんですが。
ちなみにわたしはコメントで世界観が良いってほめられたら嬉しいです。




