【擬音】正しく使えると描写が豊かに
お金がジャラジャラ、ザクザク。私も欲しいです
「キーンコーンカーンコーン……」
琴葉先生
「はい、今日の雑学教室を始めます。今回は、なろうの小説……特にファンタジーや日常もので毎日のように画面に現れる『擬音』について解説しましょう」
生徒A
「擬音ですか! なろうだと、主人公のスキルが発動するときの『ピカーッ』とか、強敵が現れたときの『ゴゴゴゴ……』とか、たくさんありますよね」
琴葉先生
「そうですね。文章に勢いをつけるために欠かせない表現です。では問題です。なろうの一大人気ジャンルでもある『モフモフ(もふもふ)』という擬音、いつ頃から使われ始めたか知っていますか?」
生徒B
「えっ、いつだろう? 江戸時代とかの古典にも『犬がモフモフしている』とか書いてありそうですけど……」
琴葉先生
「ふふ、残念。実は『モフモフ』という言葉が辞書(広辞苑)に採用されたのは、なんと2008年。めちゃくちゃ最近の言葉なんです。それまでは『フサフサ』や『フワフワ』が主流で、ネット掲示板や創作の中で自然発生的に生まれ、なろうで爆発的に普及したと言われています」
生徒A
「へぇー! じゃあ、私たちが最先端の流行語をジャンル名にしてるようなものなんですね!」
琴葉先生
「その通り。ではもう一つ、なろうの商業化やざまぁ展開でよくある、お金が大量に手に入るシーン。現代なら『お金がジャラジャラ』と言いますが、昔の人は『ザクザク』と言いましたよね」
生徒B
「あー。『花咲か爺さん』で小判が『ザクザク』出てきた、あの使い方が有名です!」
琴葉先生
「そう。現代の『ジャラジャラ』は、お財布の中の小銭やチェーンが擦れ合うような、少し軽くて薄い金属音を連想させます。対して、江戸時代の『ザクザク』は、『本物の重い小判が大量に積み重なって、ザクッザクッと擦れ合う、重量感のある音』だったんです」
生徒A
「あ、なるほど! 現代の戦闘シーンで『剣でザクザク斬る』っていうのも、あの小判の重い『ザクッ』という手応えのある音が、刃物の質感に転用されていった結果なんですね」
琴葉先生
「その通り。つまり『ザクザク』の方が、圧倒的な大金持ち感と重みがある表現なんですよ。
モフモフ:実は21世紀になってから辞書に載った超最新オノマトペ
ジャラジャラ:現代のちょっと軽い小銭の音
ザクザク:江戸時代の本物の小判が擦れ合う、超大金持ちの音
普段何気なく使っている擬音の歴史を知ると、キャラクターが触っている毛並みや、手に入れた財宝のリアリティがさらに増すかもしれませんね。はい、今日の授業はここまで!」
「キーンコーンカーンコーン……」
もふもふっていいですよね。良いと思う人は高評価!




