【拙い】これどう使いますか?
「キーンコーンカーンコーン……」
琴葉先生
「はい、今日の雑学教室を始めます。今回は、言葉の響きが似ているせいで、シリアスなシーンが台無しになってしまう『なろうのカン違い誤用』を解説します」
生徒A
「シリアスなシーンが台無し? それは拙いですね……」
琴葉先生
「はい、アウトー! 生徒Aくん、今なんと言いましたか?」
生徒A
「え? 『それはマズい(不都合だ)』って言いましたけど……」
琴葉先生
「文字に起こす時、それを『拙い』と書いていませんか? 実は今、Web小説の緊迫したシーンで、敵に囲まれた主人公が『拙い、囲まれた……!』と焦る描写が多発しているんです」
生徒B
「あーっ! 見たことあります! 『やばい、マズい、ピンチだ』って意味で『つたない』って使われてるやつ!」
琴葉先生
「そう。ですが、『拙い(つたない)』の正しい意味は、『能力が劣っている、技術が未熟である』です。よく謙遜して『拙い文章ですが……』って言う、あの『つたない』です」
生徒A
「あっ! じゃあ、ピンチの時に『拙いぞ!』って叫ぶのって……」
琴葉先生
「そう、直訳すると、敵を前にして急に『俺の技術は未熟だぞ! 囲まれた……!』って、自分の腕前の低さを反省しちゃってることになるんです。緊迫した戦闘中なのに、急に自己評価が低くなって内省を始める主人公、ちょっとシュールですよね」
生徒B
「緊張感が一気に消え失せた……! 完全に『まずい(不都合だ)』とごっちゃになってますね」
琴葉先生
「その通り。『マズい』状況のときは、普通に『まずい』『不都合だ』『危機的だ』と書きましょう。『拙い(つたない)』は、あくまで自分のスキルが未熟なときに使う言葉です。
みんなの勘違い:この状況は拙い(×マズい・ヤバい)
本当の意味:私の技術は拙い(〇未熟である)
文字で書くと一瞬それっぽく見えてしまう罠なので、作者の皆さんは変換するときに気をつけてくださいね。
はい、今日の授業はここまで!
「キーンコーンカーンコーン……」
あなたはどうですか。
間違えていた?それは拙いですね。
……なんて、偉そうに解説している私も、実は最初間違えて使っていました(笑)。
文字で見ると一瞬、それっぽく見えちゃうのが本当に罠ですよね。




