フクノカミ作戦
窓の向こうから夕日が見える、
エンジンの振動が気分を悪くする、
武者震いか高高度による寒気の震えかそれとも恐怖か分からない震えが体を揺らす、
空気は凍り、誰も話さない、
兵士の1人が携帯食を食べる、
自分も携帯食を貪り少しでも英気を養う、
窓を覗き、下を見れば戦艦が主砲を唸らしている、
隊長が言う
「今から作戦概要を言う、目標は敵の包囲である、上陸部隊の被害を忘れるな、
敵は上陸部隊により手一杯だ、その隙に夜間の落下傘による包囲が任務であり、
目標である、それを履き違えるな、焼夷榴弾で燃やされた所が集合地点だ」
この時代に暗視ゴーグルなんて物は無かった、
焼夷榴弾が1種の明かりとなり、フレアの代わりとなった、
続いて隊長が言う、
「この作戦は俺達が成功を左右する、絶対に勝つぞ、」
了解です‼︎隊長‼︎と言う声が輸送機に響く、
500近い輸送機が何層にも重なり月明かりさえほとんど見えない、
1番下の爆撃機が合図を出した、陸が近い、
富嶽を輸送機に改造したこの輸送機は幅65mを超える、
夜になり、眠気も出てきた頃、
100名以上を運ぶこの巨大な輸送機が突如として揺れる、
ガコン、、、ガコン、、、と断続的に揺れる、
皆がザワつき、窓を覗き込む、
敵の高射砲の爆発が窓の向こうから光る、、、
エンジンの音が大きくなる、、、
隊長が叫ぶ、
「総員‼︎降下準備!!!!!」
皆がヘルメットを被り、用意する、
ガコン!!!!!
物凄い揺れが襲い掛かる、
思わずヘルメットを手で押さえる、
その時爆撃隊に動きがあった、
カラン、、、
1人の兵士がヘルメットを落としてしまった、
落とした兵士がそれを拾おうとした時、、、
ダダダダダダダダダダダダ!!!!!!!
火花と共に鉄の床がバリバリバリと音を立てて穴が開く、
窓の側を上に向かって戦闘機が通過する
「敵機頭上!!!!!敵機頭上!!!!!」
「機銃で応戦しろォォ!!!!!!!」
後から分かった話だがロサンゼルス近くにエドワーズ空軍基地と言う、
世界最大の基地があった、そこから100機近くの戦闘機が襲って来たらしい、
さっきの機銃掃射で拾おうとした兵士が負傷したらしい、
「衛生兵を呼べ!!!!!」
「いや、あの怪我で生きてるはずが無いだろう、、、」
頭や腹に当たり即死していた、
降下する前から死者が出るくらいそこは地獄だった、
ドガァァン!!!!!!!
隣の輸送機が爆発した、、、
心臓は音色は跳ね
息は詰まる、
当たった輸送機が火を噴きながら落ちていく、
そして機内に混乱が広がる、
「立つな!!!!!早くすわ
隊長が言う前にそれが遮った、
ウィィ、、、、ドガァァン!!!!!
エンジンが止まり、爆発する、
どうやらさっきの攻撃が数発当たっていたらしい、
ドゴン!!!!!!!
エンジンの爆発により1番近くに居た兵士が反対の壁に叩きつけられる、
「いデェ‼︎いデェよォォォ!!!!!」
破片などが当たっていたらしくすぐさま衛生兵が駆け寄る、
「クソッ‼︎3番エンジン爆発!!!繰り返す!!!3番エンジン爆発!!!」
ここはまるで鉄で出来た棺桶だ、、、
ビー!!!!!!!
「よし!!!!!降下開始!!!!!!!」
皆が立ち上がり降下を待つ、
前に居た兵士が言う、
「前田、、、また、地上で会おう、」
「田中、了解だ、」
返答をし、その直後に前の兵士が降下する、
自分が降下するその時だった、
ドォォォン!!!!!!!
隣でエンジンが爆発する、窓が割れ、破片が飛び散る、
「速く降りろ!!!!!」
その隊長の声と共に降りるとそこは地獄だった、
ドガァァン!!!!!
隣で友軍機が爆発する、
シュン‼︎、シュン‼︎、
隣を弾丸が通り抜ける、
パラシュートを開こうにもそんな事を考えられる状況じゃなかった、、、
やっとパラシュートを開く頃には地面がすぐ近くまで迫って来ていた、
ドサッ、
地面に叩きつけられるが骨折するほどじゃなかった、
ふと、前見ればそこは地獄だった、
トーチカの中で兵士が釜焼きになり、阿鼻叫喚だった、
敵の残存トーチカを破壊し上陸の円滑化、そして敵の包囲こそ任務だ、
隊長の言葉を思い出し、目標の完遂の事を考えた、
敵の歩く音がして思わず銃を構える、
そして見えた瞬間、
パァン!!!!!
耳栓をして居てもやはり銃声は慣れない、
そこら中から響く銃声を見ると作戦は上手くいっているらしい、
残存して居たトーチカに入りこんだ、
ウォォォオオオオ!!!!!
パァン!!!!!
敵の銃剣突撃を黙らせる、
カラン、
ポイッ、
敵の手榴弾が来たので投げ返す、
ドガァァン!!!
激戦と言うには程遠い戦場、
これも数多の犠牲の上だからこんなにも容易い事を忘れ無い、
ガタン、
外で音が聞こえたので咄嗟に銃を構える、
「おっと待て友軍だ、」
その言葉に銃を下ろす、
「前田、生きてたみたいだな、」
「それはこっちのセリフだ、」
そんな会話をしながら走る、
「どうやら敵さんは市街戦をお望みらしいぞ、」
「良し、上陸部隊と包囲した敵を掃討しそれから市街戦へと繋ごう、」
「了解、」
そして我々は掃討を開始した
次回、ロサンゼルスの戦い




