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夜明け 2-4
「マオさん、こちらに」
お話が終わって、アリウス様に手招きをされました。
病室の並ぶ廊下を歩きながら、アリウス様が話を切り出します。
「依頼主に会う前に、俺の仕事について話しましょうか」
静かな廊下では、二人分の足音と穏やかな声が良く聞こえました。
そう言えば、アリウス様の仕事についてまだ詳しくは知りません。
優雅な所作からは人に仕える仕事をしていそうだと思っていますが、依頼される立場から察するに、執事や従者では無さそうです。
「俺の仕事は依頼されて仕事を請け負い対象を護衛する身辺警護、つまりはボディーガードです」
いくつかの扉を通りすぎ、アリウス様は自身のお仕事について語りました。
誰かに仕える仕事ではありましたが、それがボディーガードとは少し驚きです。
廊下を歩きながら、私はアリウス様の横顔に丸い目を向けました。
「依頼主は俺にある依頼をしました。そちらの様子をうかがってほしいと言うのは本当ですが、その本来の目的は、マオさん、あなたの護衛でした」
「わたし、護衛?」
どうして一介のシスターに護衛などつけるのでしょう。
貴族の家柄ならわかりますが、私は護られるような家柄ではございません。
裕福や華美とは程遠い、孤児院の先生でしかないと言うのに。




