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夢の終わり 5-7
『あなたが目覚めないと、あなたに会えない人がいるんです!』
彼女の故郷の言葉も、言葉の意味もちゃんと伝わったかわからない。
でもマオさんは俺が知らないと思っていた故郷の言葉を喋るから驚いたんだろう。
「マオさん、どうか夢から覚めてください。子供たちが本当はいないこと、気づいていたのでしょう」
俺は小さな子供に諭すように語りかける。
マオさんはその場にへたりこんで、顔を覆って小さく泣き始めた。
「肯定……肯定……。しかし認められず。認めれば、わたし一人ぼっち。子供たちわたしの家族。例え夢でも、わたしの家族」
彼女はやっと降り注ぐ月の光がつくるのは二人ぶんの影だけだと言うことに気づいた。
俺は優しい光を浴びる海に目を向ける。
さざ波の音が物悲しく聞こえていた。
「だから、こんな場所に来たんですね」
彼女が子供たちが生きていると信じこんでいれば、切り立った崖にくる理由はない。
幻覚を見ていてもどこかでわかっていたんだ、子供たちが本当はいないこと。
だから子供たちに会いに行こうとしてしまった。




