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うつろのゆめ  作者: 狛ノ上緒都
現実編:第四話「交わる」
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交わる 4-6



「マオさん」


廃教会に入るとマオさんは比較的小さな木材を運んでいる。

運ぶと言うよりも重かったのか半ば引きずっていた。


俺は飛び出た釘が目につき、彼女に挨拶しようとしていたのも止め、話も聞かず何も言わずに代わりに木材を持ち上げる。


「アリウス、感謝……!」


「いいえ。そちらにケガを負われると、俺が困ります。燃えた木材等は釘が出て危ないですから、俺が運びますね」


彼女は無邪気に微笑んだ。

外に運び出せば良いかなと考えて教会の外、邪魔にならない場所に置いた。


その後に少し大きめの瓦礫に手をつける。

さすがに重いけれども俺はなんとか運んで、廃材として先ほどの木材と一緒にまとめた。


「わたしケガする。なぜ困る?」


「依頼主の都合です」


俺の背中を、マオさんは邪魔にならないようについて回る。

ただ俺は"いつもの仕事の癖"で少し冷たい態度をとってしまった。


いつもは影に徹して目立たないように動き、必要以上の会話もしない。

でもマオさんからしたら俺は"お手伝い"でしかない。

これじゃあ余計怖がられてしまう。


「依頼主、何者?」


それでも彼女は、多分最も気になるであろう事を率直に聞いてきた。

俺は黒焦げの廃材で黒くなった手を払って、背中を追いかけるマオさんの方へ振り返る。

怖がらせたか、一歩後ずさった。



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