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真面目な仕事人 3-3
「何よアリウス、お勉強?」
「う、わっ!」
それでも夢中になって読んでいたから、タバコとお酒の匂いがするアイリス姉さんに気がつかなかった。
後ろから話しかけられて、驚いた表紙に本を落としてしまう。
アイリス姉さんが綺麗なドレスを着たまま、隣にどかりと座り、俺が落としてしまった本を拾い上げた。
「語学の本?なーにあんた外国語でも練習するの?」
「少し調べたい国の言葉があっただけだよ。でも、やっぱり聞いた外国語を文字で調べるのは無理があった」
姉さんがぱらぱらとめくっていた本を上から持ち上げて取り返し、栞も閉じることなく閉じる。
知らないことを知るのは楽しいけど、やっぱり無理があるから、最初から依頼主か姉さんを頼ったほうがよさそうだ。
「何よ最初からお姉ちゃんにお願いしなさいよ~。アリ君は水くさいわねぇ」
お酒臭い姉さんが上機嫌に微笑む。
頼られるのが嬉しいからか、単純に酔っているだけなのかがわからないけれど、抱きついて仮面にほっぺを押しつけてくるのはいつもの事だ。
「空耳でもいいわ。聞いた言葉を教えてちょうだい?あたしがわかる範囲でなら答えられるかも」
俺は少し考えて、あのシスターの言っていた言葉を出来る限り音で再現してみる。
それを聞いた姉さんは少し考える素振りを見せた。




