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うつろのゆめ  作者: 狛ノ上緒都
夢編:第九話「虚ろの夢」
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虚ろの夢 9-3



「マオさん、子供たちがそこにいるはずないんですよ」


アリウス様が不思議な事を仰るので、私は首を傾げました。

雲に隠れた月が顔を出して、周囲が明るくなります。


明るくなって、黒く焦げて葉の無くなった森と、焼け野原がはっきりと私の目に映りました。



「子供たちは火事で死んだはずです。シャオランさんだってここにいるはずがない。あなたは夢を見ているんだ」



その言葉は静かな声のはずなのに、その時ばかりは風の音も木々が揺れる音も、子供たちの声すら聞こえなくなって、目をそらしていたかった事実だけがはっきりと聞こえました。


ですが私は首をふって答えます。

そんな苦しい現実があっていいはずがない。

それが現実だったら、私はこれからどうやって生きていけば……。


「ひ、否定。子供たちここにいる。今私と手を繋いでいる。いなくなっていない、わたしと共にいる」


「一週間と少し前に、教会と森を覆うほどの火事があったはずだ。シャオランさんは子供たちを守るために井戸に飛び込み、子供たちは溺死体で発見されたはずだ!」


アリウス様の語気が荒くなり、子供たちは怯えておりました。

ですが私は怯える子供たちから手を放してしまって、耳を塞ぎます。


聞きたくない、聞けば私は一人になってしまいます。

夢なら夢だっていいのです、幸せな夜の夢さえ見ていれば、私は



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