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うつろのゆめ  作者: 狛ノ上緒都
夢編:第八話「明けない夜」
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明けない夜 8-5



「ねーちゃん、オレ達はねーちゃんが寂しい時、絶対そばにいるっすよ」


『違うのです、違うのです……もう一人で過ごすのは苦しいのです。眠れば皆様がどこかへ行ってしまう、一人の朝が来るたび心が張り裂けてしまいそうになるのです』


毎日、子供たちと楽しい夜を過ごすのは幸せでした。

ですがいくら神に仕えようと過ぎたる欲を持ってしまうのがヒトです。

子供たちのいない朝が来るのは寂しくてたまりませんでした。


『お願いします、どうか私も皆様と同じところへ連れていってください。もう朝日を見るのは嫌なのです』


私は懇願するように子供たちを、そしてシャオランを見つめました。

子供たちはふふっと笑って、私に手を差しのべます。

なんだか救われたような気がして、私はその手を取りました。


「マオ先生、いこ!」


子供たちは無邪気な笑顔で私の手を引っ張ります。

ああ、これで明けない夜が訪れる。

そう考えると嬉しさもありますが、安心感がありました。


私は立ち上がり、子供たちの優しい手のひらに導かれて、葉が一枚もない木々に囲まれた黒くて暗い夜の森を歩きます。


「先生、向こうについたらなにして遊ぶ?」


「また鬼ごっこしようよ!」


「あたしおままごとがいいー」


子供たちは私の手を引きながら、何の遊びをしようか作戦会議を始めました。

懐かしくて、泣きながら笑ってしまいそうです。


「ねーちゃん、もう大丈夫っすよ」


一緒に歩くシャオランが労うように微笑みました。

しばらく森を歩いていると海がみえます。

子供たちははしゃぐように走り始めました。



手は繋いだまま、私は子供たちと足並み揃えて──





第八話「明けない夜」終了



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